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ROE向上を巡って掘り下げるべき経営者の違和感

企業の持続可能性と両立させるうえで必要な視点

2015年11月16日(月)

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 今回は「ROE(自己資本利益率)とサステナビリティー(持続可能性)」というテーマを扱ってみたい。

 ROEにかかわる議論が盛んだ。いわゆる「伊藤レポート(一橋大学の伊藤邦雄教授を座長とする経済産業省のプロジェクト報告書)」が、日本企業は資本コストを上回る8%以上のROEを最低ラインとすべきだと、具体的数字を挙げて提言したことのインパクトが大きいと思う。企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)と機関投資家の行動指針(スチュワードシップ・コード)と合わせて、企業の行動変革につながると見る向きも多い。私自身も、日本企業がもっとROEを高めていくことは望ましいし、可能であり、ぜひ進めていくべきことだと考えている。

 ただ、経営者に伺うと、何割かの方は、本音のところでは違和感を隠せないようだ。代表的な反応は次のようなものであろうか。

 「自分たちは、中長期を考えて経営している。短期志向の投資家のご機嫌だけを取っていくことは、釈然としない」

 「アングロサクソン的な株主資本主義にくみすることを、よしとはしたくない」

 基本的にROEを高めるという方向に進むべきだとしても、同時に、この経営者の方々の「本音」について、もっと真剣に掘り下げていくことが重要だと思う。

 その「本音」を深く考える上で大きな意味を持つのが、「サステナビリティー」という言葉だ。最近は環境や資源の持続可能性について使われることが多い。しかし、企業の統合報告書などについての論考では、「企業自身の持続可能性」という意味で使われるようになってきている。

 様々な経済情報を扱う米情報サービス会社ブルームバーグ。同社の統合報告書の一環である2014年のImpact Reportに記載された説明の一部を引用させていただきたい。

“Bloomberg's sustainability program began in 2007. From the beginning, we recognized the importance of identifying areas of impact relevant to our business. While this initial assessment was focused primarily on environmental mitigation, our continuing revision and stakeholder engagement processes, along with guidance from the Global Reporting Initiative (GRI), led us to expand the scope of sustainability to reflect a much broader array of material issues.”

出所:Bloomberg Impact Report 2014

 要は、様々なステークホルダー(利害関係者)との対話を通じて、サステナビリティーの意味が、「環境負荷を減らす」ということから、自社の長期のサステナビリティーに重要な、様々な項目に広がっていったということだ。

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「ROE向上を巡って掘り下げるべき経営者の違和感」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCGシニア・パートナー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経て現在に至る。事業戦略、グループ経営、M&Aなどの戦略策定・実行支援、経営人材育成、組織能力向上などのプロジェクトを手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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