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8月15日、韓国の光復節はこう過ぎた

2016年8月18日(木)

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光復節慶祝式で祝辞を述べる朴槿恵大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 毎年8月15日は韓国の光復節、日本の終戦記念日である。韓国では、日本の植民地支配から解放され国に光が戻った日という意味で光復節という。

THAADと慰安婦合意に批判集中

 朴槿恵大統領はこの日、第71周年光復節慶祝式で祝辞を述べた。

「我々が韓半島(朝鮮半島)と東北アジアの平和繁栄の主役であるという責任感をもって、周辺国との関係を能動的で互恵的(お互いに利益を与える関係)なものに導いていかねばならない」

「我々の運命は強大国の力関係で決まるという被害意識を捨て、悲観的思考をやめるべきである」

「地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配置は北韓(北朝鮮)の無謀な挑発から国民の命を守るために選択した自衛的処置だ。これを政争の具にしてはいけない」

「韓・日の関係は歴史を直視しつつ、未来志向の関係を新たに作っていくべき」

「今、私たちに必要なのは、漠然とした期待ではなく冷静に現実を認識した創意的思考である」

 複数の韓国メディアは、朴大統領の祝辞を次のように分析した。

「日本に配慮して、日本側を刺激しない内容とした」「中国に対しては、中国が反対してもTHAAD配置決定に変わりがないことを強調した」

 朴大統領の祝辞について、与党セヌリ党のキム・ヒョンア報道官は「朴大統領は大韓民国を再跳躍させようと、変化と改革に対する強い意志を示した」と高く評価する論評を発表した。

 一方、野党は一斉に酷評した。共に民主党のパク・クァンウン報道官は次のように批判した。「THAAD配置に関して、国民と野党は朴大統領との対話を望んでいる。だが、朴大統領は異見と反論は認めないという態度を貫いている」「朴大統領は慰安婦問題について拙速に合意した。これは歴史を直視するものではなく、歴史を消して妥協しようということだ」。

 国民の党のソン・クムジュ報道官も「朴大統領は祝辞で未来のビジョンを提示しようとした。けれども、自分の不通(他の人の意見に耳を貸さない)と過誤は反省せず、すべての責任を他人のせいにしている。国民と元慰安婦らの同意なく、たった10億円で慰安婦問題に終止符を打ってはならない。光復節を迎えて何より必要なのは、朴大統領と大統領官邸が変化し対話をすることである」と指摘した。

 正義党のハン・チャンミン報道官も「国民の懸念と公憤にもかかわらず、THAAD配置を自衛的処置と主張し、屈辱的な慰安婦交渉については発言しない(朴大統領の)姿は、幽体離脱そのものである(自分のしたことに責任を取らない)」と断じた。

天皇の『深い反省』発言に注目

 8月15日になると韓国のテレビや新聞は日本の植民地支配を振り返り、韓国と日本の関係について論評する。今年は韓国の国会議員が独島(竹島)を訪問。日本の国会議員は靖国神社を参拝。両国が同時に、お互いに遺憾の意を表明する事態となった。

 複数の韓国メディアは、日本の大臣や議員による靖国神社参拝は、太平洋戦争を起こしたA級戦犯を日本を代表する人たちが祀り、侵略戦争を美化する行為だと解説した。

 韓国メディアは、日本武道館で行われた全国戦没者追悼式の様子も詳細に報じた。8月15日付の聯合ニュースや世界日報などは、「日王(天皇)は昨年に続いて『深い反省』という表現を使い、先の戦争における加害責任と反省にふれた。安倍晋三首相は2012年末に就任してから4年連続で、加害責任や謝罪に触れなかった」と紹介した。

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「8月15日、韓国の光復節はこう過ぎた」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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