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韓国で「メディアが戦争を煽る」との批判

「犠牲になるのは徴兵で軍にいる青年たちだ」

2015年8月26日(水)

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 8月20日午後、韓国と北朝鮮を隔てる南北軍事境界線近くの京畿道(キョンギド)漣川(ヨンチョン)付近で、北朝鮮軍が韓国側に砲撃。韓国軍も応射した。砲撃による被害者はいなかった。世界各国のメディアは「韓国と北朝鮮の間で軍事的な緊張が高まっている」と報じた。

 韓国内では「韓国側も北朝鮮側も現体制の維持を望んでいるので、どんなことがあっても韓国と北朝鮮の間で戦争は起きないだろう」という意見が多く、普段と変わらない日常を過ごしている。

 こうした中、保守派と呼ばれる韓国メディアが「国民を犠牲にしてでも北朝鮮が二度と挑発できないようすべき」と騒ぎ始めた。これに対して、韓国と北朝鮮の間で軍事的緊張状態が続けば、犠牲になるのは徴兵で軍にいる若者であるとして「メディアが戦争を煽っていいのか」と批判する声が上がっている。

 北朝鮮は砲撃から数時間後、韓国に対して「韓国軍が南北軍事境界線において北朝鮮に向けて拡声器で流している宣伝放送を宣戦布告としてとらえる。22日午後5時までに宣伝放送をやめない場合、軍事的行動を起こす」と伝えた。このメッセージは、北朝鮮労働党秘書から韓国大統領官邸国家安保室長宛、北朝鮮軍から韓国軍宛という2通の書簡で伝えられた。

 北朝鮮と韓国の軍事的緊張は、8月4日の地雷事件を機に高まった。同日、非武装地域の韓国側で地雷が爆発し、21歳と23歳の韓国兵2人が足を切断する傷を負った。非武装地域は、南北軍事境界線から韓国と北朝鮮側にそれぞれ2キロメートルずつある。

 韓国軍は「8月4日に事件が起きた直後、韓国の国防部(部は省)と国連軍司令部停戦委員会特別調査チームが現場調査したところ、北韓軍(北朝鮮軍)が軍事境界線を超えて韓国側に不法侵入して地雷を埋設した。これは明白な挑発であると判明した」と説明した。この事件の後、韓国軍は11年ぶりに北朝鮮向け宣伝放送を再開した。宣伝放送とは、軍事境界線付近で拡声器を使い、北朝鮮に向けて韓国の優位性を宣伝する放送を行うことである。

 8月21日付のハンギョレ新聞によると、宣伝放送の内容は北朝鮮指導層に対する批判、脱北者(北朝鮮から脱出した人)による脱出過程と韓国での生活ぶり、北朝鮮の天気予報などである。北朝鮮の天気予報を放送するのは、北朝鮮の兵士に韓国の科学技術の優位性を肌で感じさせるためだという。

与党は報復を、野党は話し合いを強調

 8月20日の砲撃事件後、与党セヌリ党のキム・ヨンウ報道官は「北韓(北朝鮮)の砲弾発射は停戦協定違反であり侵略行為である。韓国軍は北韓の挑発に対し強力に対応すべきだ」と主張した。

 野党、新政治民主連合のパク・ジウォン議員は「北韓はこれ以上の挑発をやめるべきである。韓国政府も賢く対応すべきだ。戦争は破滅をもたらす」と韓国政府が北朝鮮と対話すべきと主張した。

 大統領官邸は8月20日午後6時、朴槿恵大統領が主宰する国家安全保障会議を行った。

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「韓国で「メディアが戦争を煽る」との批判」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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