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韓国人気歌手が巻き起こした「セクシー」論争

2015年11月18日(水)

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 韓国で、女性人気歌手の新曲が「扇情的」だとして物議をかもした。20歳そこそこの女性KPOPアイドルたちは、水着同然のコスチュームで歌って踊る扇情的な姿を売りにしてきた。「今さら何が扇情的なのか」と思っていたら、今回は「小児を性の対象にしている」との批判だった。

 女性向けコミュニティーサイトや、この歌手が曲のモチーフにしたという本を出したトンニョク出版社が、「韓国の歌手IUの新曲『ZEZE』と『23』の歌詞、そしてミュージックビデオの映像が、小児を性の対象にしておりとても不愉快である」と抗議したことから論争が始まった。

童話の主人公ZEZEはセクシー

 ZEZEは韓国で最も有名な児童文学本「私のライムオレンジの木」に登場する主人公の少年だ。原著はブラジルの作家José Mauro de Vasconcelosの自伝的小説「Meu Pé de Laranja Lima」。韓国では1978年に韓国語版が出版され300万部以上が売れた名作で、現在もなお売れ続けている。韓国人に「心に残る本は?」と質問すると、大抵の人は「私のライムオレンジの木」と答える。それほど韓国人にとっては特別な本である。

 ZEZEが登場する曲の歌詞は「ZEZE、あなたは純粋だけど本当は狡猾ね。子供のように透明に見えるけど汚い。早く木に登って、葉に口づけして、いたずらはだめ、木を痛くしたらだめ、ここで最も若い葉を持って行って、一本しかない花を持って行って、Climb up me」と続く。しかもアルバムのジャケットには、ZEZEとみられる少年が網ストッキングのようなものを履いて、キノコの横に寝そべって片足を上にあげるポーズをとるイラストが描いてある。

 IU本人が「ZEZEを性の対象として描く意図は断じてなかった」と謝罪したものの、ファンミーティングの場で「(『ZEZE』の詞を作ったきかっけについて)5歳の少年ZEZEは純粋だけどある面では残忍で矛盾があり、だから魅力的でセクシーだと思った」と話したことから議論に拍車がかかった。ネットユーザーらは、「まだ子供であるZEZEがセクシーだなんて、どういうことだ」と問題にした。

 著名な作家や音楽プロデューサー、芸能人らも、賛否それぞれの立場からSNSで議論に参加。「明白に小児を性的対象にしている、これは許せない」「音楽は芸術で表現の自由が認められる、どう解釈するかは聴く人の自由だ」と議論を戦わせた。11月9日には英誌The Guardianがこの議論について報道した(関連記事「K-pop star IU's song accused of 'sexualising' book's child hero」)。

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「韓国人気歌手が巻き起こした「セクシー」論争」の著者

趙 章恩

趙 章恩(ちょう・ちゃんうん)

ITジャーナリスト

研究者、ジャーナリスト。小学校~高校まで東京で育つ。ソウルの梨花女子大学卒業。東京大学学際情報学府博士課程に在学。日経新聞「ネット時評」、日経パソコン「Korea on the web」などを連載。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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