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あの人が遺したコトバ2015

言葉で故人を振り返る

2015年12月12日(土)

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 いよいよ今年を振り返る時節となってまいりました。本コラムでは、昨年に引き続き「あの人が遺したコトバ2015」をお送りします。今年惜しまれながら鬼籍に入られた皆さんを紹介しつつ、その人が作り出した言葉や、その人に関係する言葉などを振り返ります。言葉を通じて、故人を偲ぶことにいたしましょう。

大さじ・小さじと劇画

 まずは「この人がいなければ存在しなかった」あるいは「普及しなかったかもしれない」言葉を4つ紹介します。

 最初に紹介したいのは「大さじ・小さじ」という言葉。この言葉の普及に貢献したのが、料理記者の岸朝子さん(2015年9月22日没・享年91)だと言われています。かつて人気番組「料理の鉄人」(フジテレビ系)で「おいしゅうございました」と言っていた、あの人です。

 そもそも、大さじ・小さじという分量表記を考えだしたのは、彼女の恩師である香川綾さんでした。「日本の栄養学の母」と呼ばれる人物です。実は大さじ・小さじと呼ばれる「計量スプーン」自体を考案したのも香川綾さん。香川さんは、レシピの数値化や標準化を推し進めた重要人物であったのです。いっぽう岸朝子さんは、香川綾さんの手法を雑誌や書籍を通じて世に広める役割を担いました(参考:産経新聞2015年6月23日「話の肖像画」)。

 次に紹介したいのは「劇画」。漫画家の辰巳ヨシヒロさん(2015年3月7日没・享年79)による造語でした。初出は、彼が貸本漫画集で発表した作品「幽霊タクシー」(1957年)でのこと。当時、子供向けと思われていた「漫画」に対して、青年向け作品を「劇画」と呼んで区別する意図があったようです。

 辰巳さんは1959年に、「劇画工房」と名付けた制作集団を他の漫画家とともに立ち上げました。ちなみに工房の初期メンバーには「ゴルゴ13」で知られる、さいとう・たかをさんも加わっていました。その立ち上げの際、同工房は「劇画工房ご案内」と題した宣言文(通称・劇画宣言)を業界関係者に送付。これが劇画という言葉が広まるきっかけになったといいます。

 劇画の定義については、現在もはっきりしない部分があります。人によって、劇画という言葉から受けるイメージも異なるのかもしれません。とはいえ、この言葉が普及したという事実について異論を唱える人はいないでしょう。

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「あの人が遺したコトバ2015」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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