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公開情報から読み解く北朝鮮のロケット開発力

技術的バランスを欠き、方向性は混乱

2016年2月19日(金)

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 打ち上げから4日、2月11日になってから北朝鮮は朝鮮中央テレビを通じて2月7日午前9時29分(米国防省発表、日本政府発表では同31分)、に打ち上げた大型ロケットの動画像を公開した。

 なんらかの修正が入っている可能性は当然あるが、それも織り込みつつ、公開された映像を元に、北朝鮮の宇宙開発のレベルや動向を分析してみたい。

朝鮮中央テレビが2月11日に公開した打ち上げの画像。

 さきに結論を言えば、衛星とロケットに関する北朝鮮の技術レベルは、一部は世界水準に達しているものの、バランスを欠いており、安定的・継続的に衛星の打ち上げと運用を行える水準にはないと思われる。「ロケット打ち上げを名目にした大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発」として見ても、控えめに言って方向性に混乱ぶりがうかがえる。順を追って見ていこう。

部品脱落が示す、技術的基盤の脆弱さ

 朝鮮中央テレビが公開した画像から、今回の打ち上げロケットは2012年に「銀河3号」という名称で打ち上げたものと同型であること、ロケットの名称が「光明星」と変わっていることが確認できた。

 この映像で注目すべきは3分58秒(こちら)からの第2段オンボードカメラが撮影した第1段分離の様子だ。画面左上に、なにかロケットの一部分が脱落して落ちていく様子が写っている。直接打ち上げの成否に関係する部品ではなかったが、不作為に脱落していい部品など、宇宙ロケットにはひとつもない(ちなみにロケットは、下、つまり早く切り離すほうから第1段、第2段、第3段、と呼ぶ)。

オンボードカメラが捉えた部品の脱落。赤い四角の中に脱落した部品が写っている(朝鮮中央テレビ映像からキャプチャー)

 脱落した部品が何かは分からないが、考えられるとすれば第2段と第3段が分離する際に、第2段側で逆噴射を行って第3段と引き離して安全を確保するためのレトロモーター(逆噴射ロケット)だろうか。第2段は、北朝鮮が打ち上げ前に通告した落下海域から外れて落ちたので、あるいはレトロモーターが脱落により正常に動作しなかったのかもしれない。

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「公開情報から読み解く北朝鮮のロケット開発力」の著者

松浦 晋也

松浦 晋也(まつうら・しんや)

ノンフィクション作家

科学技術ジャーナリスト。宇宙開発、コンピューター・通信、交通論などの分野で取材・執筆活動を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師