• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

姿を現したイーロン・マスクの火星移住船

大ボラか? いや、本気も本気、意外に手堅い構想だ。

2016年10月12日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 打ち上げ時重量、1万500トン、第1段には42基もの「ラプター」エンジンを装備、100人を火星まで運ぶ――イーロン・マスクの火星移民船構想は、事前の予想を遙かに超えたスケールの大きなものだった。

 9月27日、メキシコのグアダラハラで開催された国際学会「IAC2016」で、スペースX社のイーロン・マスクCEOは、事前に予告した通り、火星移民のための宇宙輸送システム「インタープラネタリー・トランスポート・システム」構想を発表した。

 彼は本気か、それとも誇大妄想的構想で、単に「ファルコン9」ロケット爆発事故による打ち上げ中断の危機にあるスペースXのイメージを回復させるつもりでホラを吹いているのか――。

 構想を子細にみていくと、イーロン・マスクとスペースXが本気も本気、大マジであることがわかる。

 同構想は、使用する推進剤の種類というロケットの基本にまで立ち戻ってゼロから検討されている。しかも大胆な全体構想を支えているのは、意外なほど手堅い技術だ。スペースXが現在保有する技術か、その延長線上で開発中の技術しか使用していない。構想には初期的なものながら、コスト見積もりも附属しており、同社が技術だけではなく、ビジネス面からも検討を煮詰めていることがうかがえる。

 ちなみに、スペースXの新構想は、驚くほど楽観的なスケジュールと共に公表されるのが常だ。インタープラネタリー・トランスポート・システムにも、「2022年に最初の火星への飛行を行う」という予定表が附属している。

 実際問題として、東京オリンピックの2年後に火星に旅立つスケジュールを遵守するのは無理だろう。が、イーロン・マスクが今後、「2022年運用開始」を前提にスペースXという会社をドライブしていくことは間違いない。

軌道上で推進剤補給を行い、火星を目指す

スペースXの火星移民構想のプロモーションビデオ(映像:スペースX)

 スペースXの構想を理解するには、同社のプロモ映像を見るのが一番手っ取り早い。

 インタープラネタリー・トランスポート・システムは、巨大な2段式のロケットで、第2段がそのまま100人が搭乗可能な有人宇宙船となっている。この第2段は、翼こそないものの、胴体が空気の中で浮く力(揚力)を発生するリフティング・ボディという形状になっており、火星の大気中を滑空できる。推進剤は、液化メタンと液体酸素を使用。共に冷却して密度を上げた状態でタンクに充填する。

コメント4

「宇宙開発の新潮流」のバックナンバー

一覧

「姿を現したイーロン・マスクの火星移住船」の著者

松浦 晋也

松浦 晋也(まつうら・しんや)

ノンフィクション作家

科学技術ジャーナリスト。宇宙開発、コンピューター・通信、交通論などの分野で取材・執筆活動を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

プロフェッショナルとして、勝負どころで安易に妥協するなら仕事をする意味がない。

手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト