• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

中国「北朝鮮フェイク文書」はなぜ流布したか

偽造犯は米国逃亡中の元スパイ?

2018年1月10日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

“犯人”は郭文貴?(写真:ロイター/アフロ)

 先週のネットの話題でなかなか興味深かったのは、中央弁公庁の“絶密文書”を米国のニュースサイト・ワシントンフリービーコンが入手した、というものだった。この“絶密文書”は、中国党中央として、下部組織に、国連の対北朝鮮制裁決議は象徴的に実施するにとどめとけ、とか、北朝鮮が核実験をやめてくれれば、中国としては体制維持を保障し、北朝鮮の国防建設や民生インフラ建設への投資を拡大して、中距離弾道ミサイルなんかも供与する、とか、北朝鮮にすぐさま核兵器を廃絶させる必要性は中国にはない、とか結構スゴイことを通達していた。本物の絶密文書であれば、超一級特ダネであり、とりあえず日本の毎日新聞だとか産経新聞だとか、それなりの大手メディアも転電していた。

 だが、この絶密文書、コピー写真が同ニュースサイトで公開されていて、それをよくよくみれば、なんか偽物っぽい。1月2日に公開されて、3日に日本や英米メディアが転電したりしたが、4日はおおむねの人が「フェイクニュース」と断定するにいたった。しかしながら、時期的にも、北朝鮮が南北対話を受け入れるというタイミングで、さらにトランプ政権の暴露本『炎と怒り』出版もかさなり、米中はいったい北朝鮮問題をどうするつもりなんだというところに投下された、この“フェイクニュース”は、誰が何のために、作り上げたのだろうか、と興味をそそられることだろう。ちょっと勝手な推理をしてみようか。

「核問題解決を深化させるための決定」

 まず、文書の中身をもう一度、詳しく紹介しよう。

 タイトルは「我が国と朝鮮民主主義人民共和国が当該国の核問題解決をさらに一歩深化させるためのコミュニケーション協調工作に関する中央弁公庁の決定」。2017年9月15日発行の日付と中央弁公庁印がついてある。党中央の外交マターを担う中央対外連絡部に決定を通達する文書であるが、9月19日には全人代、国務院、中央軍事委員会にも回された、という。

コメント8件コメント/レビュー

遅まきながら大紀元で同記事読みました。かってNBで連載記事を執筆されていた遠藤誉氏が、機密とされる今回の文書のナンバーの付け方、「機密」を示す言葉の記載位置や言葉遣いが、これまでの中国政府の公式文書の習慣から逸脱しているため、「見た瞬間、偽造だと判定できる」と一蹴したようですが、一部の専門家は語彙や言葉遣いが中国政府の公式文書モードに合致し、字体やレイアウト、タイトルなどから見れば信憑性は高いと主張しているのだとか。
福島氏の「絶密文書というのは幹部に回した後、持ち帰ることも許されず、読んだあとはすぐ回収されるので普通はコピーも不可能。コピーすれば画面がつぶれる特殊な紙でできている。用語も党中央とすべきところを中共中央と表示していたり、党中央の文書として不自然な言葉遣いが散見される」で、そう言われてみればとNB読者も一気に冷静に判断できたのではないでしょうか。(2018/01/12 08:21)

「中国新聞趣聞~チャイナ・ゴシップス」のバックナンバー

一覧

「中国「北朝鮮フェイク文書」はなぜ流布したか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

遅まきながら大紀元で同記事読みました。かってNBで連載記事を執筆されていた遠藤誉氏が、機密とされる今回の文書のナンバーの付け方、「機密」を示す言葉の記載位置や言葉遣いが、これまでの中国政府の公式文書の習慣から逸脱しているため、「見た瞬間、偽造だと判定できる」と一蹴したようですが、一部の専門家は語彙や言葉遣いが中国政府の公式文書モードに合致し、字体やレイアウト、タイトルなどから見れば信憑性は高いと主張しているのだとか。
福島氏の「絶密文書というのは幹部に回した後、持ち帰ることも許されず、読んだあとはすぐ回収されるので普通はコピーも不可能。コピーすれば画面がつぶれる特殊な紙でできている。用語も党中央とすべきところを中共中央と表示していたり、党中央の文書として不自然な言葉遣いが散見される」で、そう言われてみればとNB読者も一気に冷静に判断できたのではないでしょうか。(2018/01/12 08:21)

最後の一言が最高! 皆そう思っています。(2018/01/10 15:39)

平晶五輪と南北朝鮮会談、トランプ政権の行方(ロシアゲート、バノン関与の暴露本、中間選挙対応)、中共の金融危機の切迫度と旧瀋陽軍区動向等、ここへ来て流動的な要素が多く、北朝鮮問題についてはなかなか次の展開が読みづらいが、ひとまず3月までこの問題は先送りされた模様だ。

習近平は年初厳寒の内モンゴルでの軍事演習で「兵士は命を惜しんではならない」などと強軍化をことさら強調し、兵士を鼓舞する演説をしていた。これを見て、もしかしたら早期の第二次朝鮮戦争を待ち望んでいるのではと改めて感じた。

半島からの核排除、日本海の港確保、旧瀋陽軍区の弱体化、更には米軍撤収まで実現すれば、極東アジア全域の覇権収奪に近づく大きな一歩となるもので、彼にとって一石三鳥にも四鳥にも値するものだからだ。

彼は金融危機との時間との戦いを意識して、朝鮮半島に限らず早期の軍事オプションをどこかで実行すると危惧する。現在訪中している仏大統領マクロンに「一帯一路政策には積極的に協力したいが、一帯一路は一方通行ではなく、双方向で初めて成功するものだ」と恣意的な国内規制や保護貿易政策を暗に批判され、苦虫を噛み潰した様子だった。

2018年はこのまま推移すれば北朝鮮の長距離核ミサイルが完成する年だ。今年こそ本当に何が起きても不思議はない。日本人は覚悟を決め、慌てることなく、一つ一つ対策を実行に移していくことが肝要だ。(2018/01/10 15:12)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

生産性が悪いというのは、集中してやる、時間内に仕事を終えるという気持ちが足りないんです。

岡藤 正広 伊藤忠商事社長