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トランプ台風直撃の台湾海峡、波高し

「一つの中国」という“虚構”をいかに越えるか

2017年1月11日(水)

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「一つの中国」という“国際的フィクション”に、いかに決着をつけるか。米中のせめぎ合いが台湾を揺らし続ける(写真:ロイター/アフロ)

 台湾総統の蔡英文が中米訪問の経由地・米ヒューストンでテキサス州知事のグレッグ・アボットや米上院議員のテッド・クルーズと面談した。クルーズは中国側から蔡英文に面会しないように要請する書簡を受け取ったことを明らかにし、「誰と会おうか決めるのは私たちだ」「この件に中国は関係ない」と不快感をあらわにしたとか。

 とにかく中国が今、トランプ政権に関して最も神経をとがらせているのは、台湾問題であろう。トランプが正式に大統領就任前とはいえ、「一つの中国になぜ縛られなければならないのか」と、米中関係の前提となっている「一つの中国」原則を、対中交渉カードに持ち出したことは、中国にとっては共産党体制の存続にすら影響を与えかねないからだ。

 トランプ政権がどこまで本気で言っているのか測りかねている中国では、とりあえず台湾武力統一論を盛り上げ、台湾と米国に揺さぶりをかけてきている。折しも、台湾では今年が2・28事件という国民党の白色テロ事件から70周年を迎え、台湾の民主と自由を勝ち取るまでの長い道のりを振り返る節目の年でもある。今年の中台関係の行方を少し考えてみたい。

揺らぐ国際的フィクション

 国共内戦の末、勝利した中国共産党が今の広大な中国の土地を支配し中華人民共和国を建国したわけだが、台湾に敗走した中華民国国民党政府も大陸反攻を今に至るまで建前上は放棄したわけではない。中台統一というのは、孫文をともに国父と掲げる国民党・共産党の悲願だ。

 実際には台湾にすでに国民党政府は存在せず、選挙で選ばれた台湾土着の民進党政権が台湾を統治している。そもそも新疆、チベット、モンゴルまで自国の領土だとする中華民国の主張がフィクションであることは、1971年の国連脱退と、その後の台湾の民主化の道程の中で誰の目にも明らかになっていた。

 だが「一つの中国」であったものが分裂したのが、中華民国と中華人民共和国であり、もともと一つだったものが元に戻るのが一番望ましいという考えを国民党、共産党とも持ち続けてきた。そして、国際社会もすでにフィクション、虚構とわかっていながら、その前提を受け入れてきた。

コメント15件コメント/レビュー

素人の個人的な意見ですが、
トランプの数々の暴言はパフォーマンスにも見えますが、
その中に時々ある理路整然とした言葉は、
彼の政治的なサポーターの言葉である可能性が高いように思えて、
とても重要だと思います。
たぶん、大統領に就任しても、方向は変わらないと思います。

理由は、アメリカは少なくとも1990年代から
「中国は少なくとも8〜14個の国に分割すべきだ」(正確な数は不確かです)
との意見をもっていました。
習近平の中国の軍拡、周辺国との軍事的緊張、韓国の取り込みなど、
目に余る行為が目につくこのタイミングで(暴言の多い)トランプが
「一つの中国になぜ縛られなければならないのか」と言う、
明らかに中国の弱点をピンポイントで突いている言葉は、
トランプの言葉というより、
なにかしらのアメリカ政府内の組織による、
90年代から続く「中国解体計画」の、
本格的な行動の「開始宣言」ではないでしょうか。

惡手を続けてきた習近平ですが、
本格的な「終わりの始まり」が来たのかもしれません。(2017/01/18 00:50)

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「トランプ台風直撃の台湾海峡、波高し」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

素人の個人的な意見ですが、
トランプの数々の暴言はパフォーマンスにも見えますが、
その中に時々ある理路整然とした言葉は、
彼の政治的なサポーターの言葉である可能性が高いように思えて、
とても重要だと思います。
たぶん、大統領に就任しても、方向は変わらないと思います。

理由は、アメリカは少なくとも1990年代から
「中国は少なくとも8〜14個の国に分割すべきだ」(正確な数は不確かです)
との意見をもっていました。
習近平の中国の軍拡、周辺国との軍事的緊張、韓国の取り込みなど、
目に余る行為が目につくこのタイミングで(暴言の多い)トランプが
「一つの中国になぜ縛られなければならないのか」と言う、
明らかに中国の弱点をピンポイントで突いている言葉は、
トランプの言葉というより、
なにかしらのアメリカ政府内の組織による、
90年代から続く「中国解体計画」の、
本格的な行動の「開始宣言」ではないでしょうか。

惡手を続けてきた習近平ですが、
本格的な「終わりの始まり」が来たのかもしれません。(2017/01/18 00:50)

中国による台湾武力侵攻だが、阻害要因としては台湾自体の防衛力はもちろん、在沖米国海兵隊及び(その行動範囲を広げる)オスプレイの存在です。
中国としては総裁が台北に居る時に急襲攻撃し、台湾政府首脳の監禁、親中臨時政府樹立が理想ですが、急襲作戦実行時に海兵隊(存在意義は急襲作戦(上記例では逆急襲)を展開し味方陸軍が来るまでの間、海空軍の支援の下に維持する事)がオスプレイでやってこられては作戦の成否もおぼつかない。
なので、今沖縄で起きている運動は中国の意にかなっている訳ですね。
ちなみにトランプの親露姿勢や台湾への姿勢もある日突然変わるかもしれない。それは米国の軍事・政治・経済動向によるものであり、第二次安倍政権樹立後のオバマ大統領が安倍総理を修正主義者とみていたのが徐々に変わって行ったように。。。(2017/01/13 12:38)

日本と日本人は、民主主義の台湾を応援すべきです。民主主義は、中国とアメリカの問題だけではありません。結果、日本が犠牲を払うことになっても。(2017/01/13 01:58)

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