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中国「北極シルクロード」の野望を読み解く

「極地国家」が資源と海路の先に見据えるのは北海道?

2018年1月31日(水)

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中国の北極科学調査隊は「長期観測基地」を建設、着々と地歩を固めている(写真:新華社/アフロ、2010年8月19日撮影)

 中国国務院新聞弁公室・外交部が1月26日に発表した中国初の「北極政策白書」はなかなか興味深い。中国の海洋覇権の野望が北極海航路にまで及んでいることを隠さなくなったということでもある。昨年の党大会で党規約に盛り込まれた一帯一路戦略の中には、すでに「北極シルクロード」の創設構想も含まれているのだが、この白書発表によって、具体的なプロジェクトがいよいよ始動すると見られている。北極シルクロード構想とはどんなものなのか、北極海沿岸国家でもない中国が極地国家を名乗りはじめ、北極海に食指を動かしている本当の狙いは何なのか、整理してみよう。

「極地国家」中国の重要責任

 白書では、経済グローバル化に伴う一体化構想の一環として、北極が経済上、科学研究上、環境保護上、そして航路と資源開発の方面で、その価値が急激に高まっていると指摘。中国も陸地の一部が北極圏に接近している極地国家の一つであり、さらには国連安全保障理事国であり、グローバル貿易国家であり、エネルギー消費大国である中国は、この北極の価値を守る重要責任がある、としている。

 いわく、北極の自然環境変化が中国の気候および生態環境に重大な影響をもたらしているのだから、中国が北極問題にもっと関与していくことが当然だ。また国連海洋法などに基づけば、中国は北極海に接する北極国家でないけれども、北極海の公海の航行、飛行、資源開発などの権利がある、と。北極の価値に目を付けた中国が本格的に北極国家事務に干渉していこうと公式に打ち出した、ということだ。

 建前上、科学研究および環境保護への貢献を筆頭に挙げているが、その本当の狙いは、軍事と資源だと見られている。国務院新聞弁公室の記者会見では、米国人記者から、中国の北極政策の本当の狙いは、軍事戦略的なものではないか、という質問も出た。もちろん、当局側は全面否定だ。しかし、一帯一路戦略自体が、そもそも軍事戦略的な意味合いが強いことを考えれば、「北極シルクロード戦略」と名付けた時点で、中国にとっては軍事上の意味合いを持っていると受け取られても致し方ないだろう。北極海はそもそもシルクロードと無縁なのに、なぜシルクロードとこじつけているか、不思議ではないか。

コメント29件コメント/レビュー

ロシアは日本以上に中国を警戒している。バイカル湖付近のアンガルスクでも中国の投資に対する在住ロシア人の反発を呼んでいる。中国を風呂敷を広げ過ぎているのではないか?スリランカやモルジブでみせた信義にもとるやり方は短期的にはともかく、中長期的には十中八九中国共産党政権自身の益に資さない。それどころか大ブーメランとなって跳ね返って来ると思う。第一、既に苛烈なウイグル弾圧問題で自国の西域が危うい。(2018/02/14 18:18)

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「中国「北極シルクロード」の野望を読み解く」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

ロシアは日本以上に中国を警戒している。バイカル湖付近のアンガルスクでも中国の投資に対する在住ロシア人の反発を呼んでいる。中国を風呂敷を広げ過ぎているのではないか?スリランカやモルジブでみせた信義にもとるやり方は短期的にはともかく、中長期的には十中八九中国共産党政権自身の益に資さない。それどころか大ブーメランとなって跳ね返って来ると思う。第一、既に苛烈なウイグル弾圧問題で自国の西域が危うい。(2018/02/14 18:18)

沖縄・北海道に住んでいる人たちはともかく、本州に住んでいる人たちは本当に沖縄や北海道を守りたいと思っているんですかね?
本当に守りたいと思っているなら、金も人も東京に集中して沖縄や北海道の所得が低迷する事にはならないと思うのですが。
野党やマスコミを反日と罵る程度の執着しかないなら要らないのでは、人口減でどんどん土地も余りますし。(2018/02/04 14:50)

「北海道を中国の32番目の省にする」

背筋が寒くなる一言ですね。

現実的には、ロシアも北極航路を簡単に認めるとは思いませんが
これも将来はどうなることか・・・(2018/02/03 19:06)

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