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「初言及」並ぶ、全人代政府活動報告を読み解く

「民衆の不満」「習近平核心」「香港独立派」明記の意味

2017年3月8日(水)

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3月5日に全人代が開幕。政府活動報告から、錯綜する思惑や駆け引きが浮かび上がる(写真:ロイター/アフロ)

 中国中央テレビ(CCTV)で放送中の歴史ドラマ「大秦帝国之崛起」が結構、人気なのだが、先日、両会(全国人民代表大会=全人代と中国人民政治協商会議=政協、中国の国会に相当)開幕直前に放送された第30回が、ちょっと話題になっている。秦国人が、趙国の“スパイ”を金で雇おうと、内奸(裏切者)のリストが書かれた竹製の書簡(小道具)を開くシーン(1分37秒あたり)で、なんと一番目立つところに習近平に似た名前が篆刻書体で書かれていた、という噂が広がった。

 すわ、これはCCTVが発する“倒習信”(習近平打倒のメッセージ)か、と騒ぎになりかけたが、ネットユーザーのコラージュだという否定意見が流れたあと、中国のネットではこの噂は封じ込められた。昨年の両会のときは、新疆ウイグル自治区主管のネットメディア「無界新聞」に習近平引退勧告書簡がアップされたり、新華社通信に意味深な「誤字」があったりと、アンチ習近平のムードが体制内に存在することが明らかになったが、今年も、そうした空気は続いている。

 ちなみに、この“裏切者リスト”パロディに上がっている政治家の名前は習近平だけでなく、よくみると温家宝や李克強も載っているので、習近平だけをターゲットにしたというよりは、中国の今の政治全体への不満、批判が込められているともいえよう。いずれにしろ、中国社会の間には、漫然と政治に対する不満が漂っている。そういうムードの中で、開幕となった全人代の政府活動報告について、今回はとりあげたい。

「党内不協和音」響く開幕式

 5日に全人代の開幕式があり、恒例の首相による政府活動報告読み上げが行われた。昨年の李克強は、ものすごいしゃがれ声で、健康状態が悪そうだったが、今年もやはり、読み間違い、読み飛ばしが多く、彼はこの秋で引退するかもしれない、と思わされる調子の悪さだった。そして、ひな壇席でそれを聞く習近平は、昨年と同じく、ずっと憮然とした表情で、相変わらず拍手もほとんどしなければ、李克強がひな壇に戻るときに、握手もしなかった。党内不協和音が聞こえてくるようである。

コメント5件コメント/レビュー

今までの疑問が、いろいろ腑に落ちたコラムで、
とても参考になりました。

>ひな壇席でそれを聞く習近平は、昨年と同じく、ずっと憮然とした表情で、相変わらず拍手もほとんどしなければ、李克強がひな壇に戻るときに、握手もしなかった。

ずいぶん器の小さい指導者ですね。
中国はこのような人物が尊敬される国なのでしょうか。
日本では、こういう人には人望がないことが多いですよね。

>民衆の不満の感情はすでに非常に深刻で重大

大元の原因が習近平にあるのに、
習近平が「おまえら何とかしろっ」と
下に命令しているような風景に見えるのは私だけでしょうか。
こういうトップには、たいてい人望はないですよね。

>習近平を核心とする党中央

昨年、
「習近平のあからさまな個人崇拝キャンペーン
 に対する党内の抵抗感が強まったため」
で断念した事を、たった一年で実行するのは、
企業の末期を見ているようで、なんだかアレですね。

>習近平の核心呼びが強調されるほどに、中国共産党は現在、そういう(信望を得うる)魂を持った人物が欠乏しており、本当の意味での精神的支柱がない。すなわち泥の足を持つ巨人のように、表向きは強大だが、実際は非常に脆弱なのだ

結局、習近平は、
「指導者にふさわしい人はいないけど、しいて挙げるなら」
程度の人物で、やはり企業の末期のようで、
中国共産党も、もう長くないのでは、とあらためて思います。(2017/03/11 07:38)

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「「初言及」並ぶ、全人代政府活動報告を読み解く」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今までの疑問が、いろいろ腑に落ちたコラムで、
とても参考になりました。

>ひな壇席でそれを聞く習近平は、昨年と同じく、ずっと憮然とした表情で、相変わらず拍手もほとんどしなければ、李克強がひな壇に戻るときに、握手もしなかった。

ずいぶん器の小さい指導者ですね。
中国はこのような人物が尊敬される国なのでしょうか。
日本では、こういう人には人望がないことが多いですよね。

>民衆の不満の感情はすでに非常に深刻で重大

大元の原因が習近平にあるのに、
習近平が「おまえら何とかしろっ」と
下に命令しているような風景に見えるのは私だけでしょうか。
こういうトップには、たいてい人望はないですよね。

>習近平を核心とする党中央

昨年、
「習近平のあからさまな個人崇拝キャンペーン
 に対する党内の抵抗感が強まったため」
で断念した事を、たった一年で実行するのは、
企業の末期を見ているようで、なんだかアレですね。

>習近平の核心呼びが強調されるほどに、中国共産党は現在、そういう(信望を得うる)魂を持った人物が欠乏しており、本当の意味での精神的支柱がない。すなわち泥の足を持つ巨人のように、表向きは強大だが、実際は非常に脆弱なのだ

結局、習近平は、
「指導者にふさわしい人はいないけど、しいて挙げるなら」
程度の人物で、やはり企業の末期のようで、
中国共産党も、もう長くないのでは、とあらためて思います。(2017/03/11 07:38)

習近平氏・・高みの地位に即き、世間の賛仰を受けたがっているようだけど

この御方、「主席として」何か歴史に名を残す功績があるんですか?
いや、国とか、経済と、民族とか、いう大それたものでなくても、
6千万共産党員が納得する何かの功績が?

存外、対外強硬による国威発揚と軍備大拡張かもしれませんね。功績というのは(2017/03/08 20:27)

李克強は破れかぶれ? 習を失脚させても安泰かどうかはわからない.所詮,民衆を力で抑え込んで行かなくては成り立たない共産党政権.まずは,習をトランプの米国に当たらせて様子を見ることに決め込んでいるのでしょうね.中国の権力闘争はどちらが先にボロを出すか待って動く持久戦ですね.米国としては,中国が権力闘争で身動きできない隙をついて南シナ海の海上封鎖に踏み切るか?(2017/03/08 16:08)

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