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無界新聞「習近平引退勧告」公開書簡事件その後

中央宣伝部に異変? 相次ぐ「反体制」メディア事件

2016年3月23日(水)

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2月19日、習近平主席は主要国営メディアを視察。党への忠誠を求めるが、その行方やいかに(写真:新華社/アフロ)

 中国で知識人やメディア・出版関係者が突如、音信不通となり、連絡が取れなくなることがあまりに頻繁になったため、もはや大ニュースにもならなくなった。恐ろしいことである。最近では日本の法政大学に在籍する東アジア国際関係の専門家、趙宏偉教授が2月末に北京に向かったあと連絡が取れない状況であるという。また、中国や香港で人気のコラムニスト、賈葭が3月15日午後以降、連絡が取れず行方不明であるとか。二人とも、それぞれの別件で中国当局に身柄を拘束されていると思われている。

 今回、取り上げたいのは賈葭の件である。趙教授の身柄拘束理由はまだはっきりとわかっていないが、賈葭事件は全人代(全国人民代表大会)開幕前日に無界新聞のネット上に掲載された「習近平引退勧告」公開書簡に絡むと見られている。

良識的な中国人知識人を秘密裡に拘束

 香港を拠点にするラジオフリーアジアによれば、賈葭は15日午後、北京国際空港で北京市公安当局に連行された。彼の弁護士が北京市公安局首都空港分局から得た情報だという。アムネスティインターナショナルは19日に、中国政府に対して、賈葭に関する状況を公開するよう声明を出した。

 賈葭は新華社「瞭望東方週刊」や香港「鳳凰週刊」の編集者を歴任したあとコラムニストとして独立。香港に在住しながら、中国や香港の雑誌に寄稿、またウェブマガジンなどの編集にも携わってきた。最近は『我的双城記』(北京三聯書店出版)を上梓し、必ずしも反共産党的な人物ではない。きわめて良識的な中国人知識人であり、中国国内外にファンが多い。

 周辺の情報を突き合せれば、3月4日に「忠誠の党員」という匿名で新疆ウイグル自治区主管のニュースサイト無界新聞に「習近平引退勧告」公開書簡が掲載された件に関わっていると見られている。無界新聞のCEOはかつて賈葭の同僚であった欧陽洪亮であり、賈葭はくだんの公開書簡をいち早く見つけて、すぐに削除するように欧陽に知らせたのだという。だとすると、彼が秘密裡に拘束されたのは、単なる事情聴取の可能性もあるのだが、家族には一切の連絡がなく、今の習近平政権の異常なまでのメディア弾圧を鑑みれば、その身の安全は当然心配されるのである。

コメント6件コメント/レビュー

古典的な、政治圧力により報道と出版を掌握しようという政治手法が時代錯誤的で文革の時代を想起させ。結果、命じたであろう主席の”野暮ったさ””田舎臭さ”を大いに補強しているのではありませんか?もう10年以上前から中国においてすらもネットの時代に突入しており、とてもとても党内規律による威嚇だけでは、「人民」はおろか「党員」の口を塞ぐことはできないが、それを出来ると信じ、実行しようとシャカリキになっている主席。
こんなことならアメの部分は利益誘導で動かしていた。江沢民時代のほうが未だ良かったと。思われ始めているのではありませんか?(2016/03/24 22:11)

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「無界新聞「習近平引退勧告」公開書簡事件その後」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

古典的な、政治圧力により報道と出版を掌握しようという政治手法が時代錯誤的で文革の時代を想起させ。結果、命じたであろう主席の”野暮ったさ””田舎臭さ”を大いに補強しているのではありませんか?もう10年以上前から中国においてすらもネットの時代に突入しており、とてもとても党内規律による威嚇だけでは、「人民」はおろか「党員」の口を塞ぐことはできないが、それを出来ると信じ、実行しようとシャカリキになっている主席。
こんなことならアメの部分は利益誘導で動かしていた。江沢民時代のほうが未だ良かったと。思われ始めているのではありませんか?(2016/03/24 22:11)

メディアや言論人に対する最近の締め付け強化は習政権の末期的な現象ではないのか、非常に危惧しています。小生には2017年の党大会ですんなり習近平が再選されて次の5年間政権を担うイメージが湧きません。来秋の党大会までの今後1年半の間に何か大変なことが起こるのではないかと危惧します。それが、習氏暗殺による政権混乱か、天安門事件のような簡単には制御不能の大規模暴動による政変か、内外で追い詰められた習氏が最後に大博打を打っての尖閣戦争か、朝鮮半島危機から派生する旧瀋陽軍区による内乱か、どんなことなのかはもちろん知るよしもありませんが。(2016/03/24 16:50)

二本の棒のうち「銃」は権威とカネで言うことを聞くでしょうが、例え中共といえども「ペン」の中には"ジャーナリスト"を自認する人たちも居るでしょうから、完全に掌握するのはなかなか難しいでしょうね。
仮に強権でメディアの幹部や担当者を無理やりに掌握したとしても、その次は草の根がザワつくでしょう。(2016/03/23 10:57)

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