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天安門から27年、香港「独立派」乱立の意味

6月4日、混乱の追悼集会で考える香港の今と未来

2016年6月8日(水)

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6月4日、香港で開かれた「天安門事件」追悼集会。参加者減少が意味することとは…(写真:AP/アフロ)

 例年、6月4日の天安門事件紀念日の前後になると中華圏は落ち着きがなくなる。27年目の今年、私は香港でこの日を迎えた。というのも今年の香港はとくにざわついて、不安定な気がしたからだ。2014年秋の雨傘革命はその目的を達成できなかったという意味で“挫折”というかたちで終わったのだが、その後の香港では、民主派とは別の主張の独立派が台頭している。これをどう見ればよいのか。今回は香港の今とこれからについて考えてみたい。

学生会が追悼集会欠席、形骸化を批判

 6月4日の夜、恒例の天安門事件犠牲者追悼のキャンドル集会がビクトリアパークで行われた。キャンドルを掲げながら香港市民たちが天安門事件の犠牲者への哀悼を捧げ、民主と自由への希求の気持ちを新たにする集会だ。主催者の香港市民支援愛国民主運動連合会(支聯会)によれば参加人数は12万5000人。2009年以来最低の参加人数となった。年々天安門事件に対する香港人の記憶が薄れていることは確かで、例えば6月2日のニュース番組で新興香港メディアの香港01の記者が街角で若者らに天安門事件の発生年はいつ? 胡耀邦って誰? と突撃取材しても、正しく答えられる人はほとんどいなかった。

 同時に、天安門事件を追悼するやり方に対しても、異論が出始めており、例えば例年この集会に参加していた学生会(全香港大学専門学院学生会)はこの集会が形骸化していると批判して今年初めて集団欠席を決めた。学生たちは支聯会の根本主張の一つである「中国に民主を建設する」という部分に抵抗感を持っていた。

 民主党や支聯会らいわゆる民主派とよばれる人々の考え方は、香港は中国返還以降、中国の一部でありながら一国二制度のもと民主と自由、法治という核心的価値が守られている高度の自治が保障されるのであって、この「高度の自治」を決めた中英共同宣言の適応期限である2047年までに、中国を民主化させることが、香港の民主と自由、法治という価値を守るただ一つの道というものだ。

 だが、これに対して「独立派」という考え方が、特に雨傘革命以降に台頭してきた。学生会を含む若者たちの多くが、すでに「一国二制度」など崩壊しており、英中共同宣言など無効と考えている。彼らが望むのは、香港の独立、すなわち中国と縁を切ることだという。中国の民主化については口を出さないかわり、香港の中国化に対して激しく抵抗するという立場である。

 今年のビクトリアパークでの追悼キャンドル集会では式典中、この独立派の一番過激な主張の若者たちが数人乱入して、支聯会側ともみ合いになった末、つまみ出されるアクシデントもあった。こんな事件も、前代未聞であった。

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「天安門から27年、香港「独立派」乱立の意味」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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