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中ロ軍艦「尖閣」同時侵入、問われる日本の忍耐

「平和ボーナス」使い果たした後の厳しい現実を見据えよ

2016年6月15日(水)

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 尖閣諸島周辺の接続水域に中国の軍艦が初めて侵入した。6月9日未明のことである。もちろんこの海域には軍艦を改造した中国海警局巡視船などがしょっちゅう侵入しては海上保安庁の巡視船に追い出されることを繰り返しているのだが、軍艦となると緊張感がまったく違う。官邸はすぐさま危機管理センターを設置し、米国とも連絡を取り合った。外務省は夜中に駐日中国大使を呼び出して厳重抗議した。中国側のこの行為には、どういう意図があるのだろう。まさかうっかり接続水域に入ってしまったというのだろうか。

「してやったり」ほくそ笑む中国

 まずロシアの軍艦も同じタイミングで接続水域に入ったため、中ロが結託して、日本を挑発したという疑いはある。ただ、ロシア軍艦が定期演習帰りにこの時期に接続水域付近を通行することは想定内。むしろ中国側が自国の領土と言い張る尖閣諸島周辺海域にロシア軍艦が入ったことを口実に、ロシア艦を監視するという建前で自らも接続水域に入った、という見方が今のところ主流である。

 ちなみに駐日ロシア大使館はツイッターで「当海域では中国と関係なくロシア海軍が定例の演習を行い日本の領海に入ることは当然ない。…ご心配不要」と、中国とは無関係であり、また尖閣諸島海域が日本領海と認めているようなニュアンスのコメントをしていた。なお、このコメントは日本語であり「尖閣諸島」という言葉を使っている。さすがにまずいと思ったのか、すぐに削除された。これが“うっかりコメント”なのか、中国に対するある種のメッセージなのかは不明。軍艦侵入そのものが、中国との共謀であれば、もう少し中国への配慮というものがあっただろうとは思う。

 ロシアの狙いは後回しにして、まず中国側の意図を考えてみよう。例えば、ロシア艦の接続水域侵入を見た中国海軍が現場の判断なのか。それとも、習近平政権の意志による計画的軍事行動なのか。

 結論を先に言うと、これは習近平政権の指示による計画的行動だと、私は考えている。

 まず、中国国防部が翌日、「釣魚島およびその付属島嶼(尖閣諸島)は中国固有の領土であり、中国軍艦が本国管轄海域を航行するのは合法であり、他国がとやかく言うことではない。きょうの端午の節句(旧暦)をすこやかに過ごしてください」と、ユーモアと余裕も感じさせるコメントを発表していることだ。この余裕に「してやったり」という中国側のほくそ笑みが見える気がする。

コメント26

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「中ロ軍艦「尖閣」同時侵入、問われる日本の忍耐」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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