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「劉暁波、危篤」の報に“日本無策”の無念

「邦人返還」も急務、今こそ人権外交で品格を示せ

2017年7月12日(水)

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仮釈放された劉暁波を米国とドイツの医師が診察。本人が希望する海外搬送は可能としたが、中国当局は拒否した(写真:AP/アフロ)

 7月10日、ノーベル平和賞受賞者で民主化活動家の劉暁波は危篤状態に陥った。日本が、距離的に彼に一番近い医療先進国でありながら、何も言わず、何の行動もとっていないことが悔しくてならない。G20ハンブルグ・サミットは、激しいデモやハンブルグの厳戒態勢が話題になるばかりで中身はあまり大きな成果があったというものではなかったようだ。特に首脳宣言では北朝鮮問題が盛り込めなかったし、劉暁波の人権問題についても言及されなかった。

なぜ治療を引き受けない? 邦人12人の安否は?

 要は両方とも中国に“配慮”した結果だろう。あるいは米国の影響力低下、というべきか。こういう米国の影響力が低下したときこそ、日本の外交に期待したいところなのだが、G20に合わせて行われた日中首脳会談も、はっきりいって中身がなかった。

 日中関係は今まだ改善の時期にきていないのだ。12人もの邦人が「スパイ容疑」という名目で人質に取られているのだ。実際のところ、改善の兆し、などと浮かれる場合ではなかろう。

 それよりも、トランプ外交のオウンゴールで、妙に強気になっている中国に対して、日本がどのような姿勢をとるかを、むしろ中国は見定めようとしているのではないか。トランプの顔色を見ながら姿勢を決めるのであれば、こんな情けない話はない。

 個人的な感想をいえば、安倍晋三が、習近平に対して直接、劉暁波の治療を日本で引き受けたい、とストレートに言えばよかった。ドイツと米国は一応は、政府として劉暁波への関心を示し、医師も派遣した。ドイツ首相のメルケルは習近平に劉暁波のドイツ治療受け入れを数度にわたって直接伝えた。安倍はなぜ、ドイツよりも日本の方が飛行機の搭乗時間が短く、劉暁波の体力的にも日本での治療が最適だといわなかったのだろう。劉暁波の妻、劉霞は当初、日本のがん医療について、期待を述べていたのだから、日本政府としてすぐに反応してよかったはずだ。

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「「劉暁波、危篤」の報に“日本無策”の無念」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士