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暗黒の金曜日は赤いファシズムの始まりか

「弁護士狩り」の絶望を民主化への胎動に変えよ

2015年7月15日(水)

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 「きょうは暗黒の金曜日です」。7月10日、中国内外のネット上に、こんなフレーズが駆け抜けた。中国株の大暴落のことではない。この日、中国で改革開放後、最大級の「弁護士狩り」が始まったからだ。中国は7月1日に新国家安全法案を可決し即日施行しているが、国家の安全を「国内外の脅威」から守るためなら、どんな無茶ぶりも容認するといわんばかりのこの法律は、これまでの法治の概念を覆すものとして、中国の心ある法律家や弁護士は懸念を示していた。今回の「弁護士狩り」は、こうした懸念が具体化したものと言える。新国家安全法、株式市場の仮死状態、法曹界に広がる粛正と続いている暗黒の7月。それは赤いファシズムの幕開けなのか。それとも。

人権擁護活動の拠点をターゲットに

 香港のラジオ局、ラジオフリーアジア(RFA)の報道などによると、10日の金曜日、多くの弁護士、人権活動家の家が家宅捜査され、また多くが行動の自由を制限され、そして多くが外界との連絡を断ち切られた。11日までに連絡が取れなくなったのは17人、うち10人が弁護士だ。5月末に政権扇動転覆容疑で逮捕された福建省の人権活動家・呉淦(ハンドルネーム「屠夫」として、ネット上で人権問題を発信していたとされる)の弁護にあたっていた弁護士や、香港の雨傘運動(革命)を支持していた弁護士らが含まれていた。

 香港愛国民主運動連合会によると12日夕までに警察当局に87人が連行され、うち7人が逮捕あるいは在宅監視、26人が連行されたまま消息不明、そのほかの54人が釈放されたという。

 一番のターゲットになったのは北京鋒鋭弁護士事務所。中国の有名な人権弁護士が所属する事務所で、中国の人権擁護活動の拠点の一つとも言われている。

 この事務所に所属する女性弁護士で、人権活動家・呉淦の弁護を担当していた王宇は木曜から夫と息子らともども連絡が取れなくなった。また同事務所の主任弁護士・周世鋒も金曜早朝、ホテルにいたところを連行されたという。周世鋒は去年、香港雨傘運動を支援して拘束されていた中国人記者助手の張淼の弁護を担当していた。張淼は木曜に釈放されたが、その後に連行されたという。鋒鋭事務所に所属する弁護士たちも一様に電話で連絡がとれなくなっていた。その後、周世鋒が連行されたと最初に情報発信した人権弁護士、劉暁原も携帯電話に出なくなった。

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「暗黒の金曜日は赤いファシズムの始まりか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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