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なぜ中国は日本人をスパイ容疑で逮捕し続けるか

「日中友好人脈」潰しの動き、その意図を読む

2016年8月3日(水)

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 中国で、また一人、日本人がスパイ容疑で捕まった。中国では日本の諜報戦に対する警戒が高まっている。中国で日本人スパイがそんなに暗躍しているというのだろうか。日本人には想像もつかない中国の報道から見える中国の日本人スパイ観がある。

相次ぐ不当逮捕、また一人…

 今回逮捕されたのは、某日中友好団体の理事長(59)。中国で国家安全危害にかかわる容疑で拘束されていることを中国外交部が7月30日に確認した。一部で、実名でも報道されているのだが、私自身、特にこの件について団体側に直接取材していないし、団体側も正式に発表しておらず、彼の安全にかかわることでもあり、あらぬ中傷を受ける可能性もあるので匿名のままでいきたい。

 この団体は2010年に創設されて比較的新しいのだが、彼自身は30年以上、中国とのかかわりをもつ典型的な日中友好人士である。団体の目的は日中両国の青年交流を通じて中国の緑化、植樹活動を支援することである。

 彼が中国と本格的に関わり始めたのは1983年。中華全国青年連合会の招待を受けて上海、北京を訪問後、東北の戦争跡地も訪問した。まだハルビンの731部隊跡などが公開される前のことだ。この訪問団は戦後初めて、日中戦争跡地を訪問した日本の代表団だった。

 その後、97年から北京外語大学教授、中国社会科学院中日関係研究センター客員研究員などの中国の教育・研究職に、足かけ6年就いていた。思想的には社民党系の左派リベラルだが今年4月から日本衆議院調査局国家基本政策調査室の客員調査員でもあり、中国情勢、朝鮮問題についての分析調査も行っていた。5月には「中国の外交」をテーマに講演を行っていたが、これが今回の逮捕と関係があるのでは、とみられている。

 衆院調査局は議員の立法活動に必要な資料や勉強の機会を用意しサポートする部局である。そこから講演やリポートを頼まれることは、専門家ならば普通にある。こんなことでスパイ容疑と言われたら、学者や専門家は普通に中国をフィールドに研究活動することもままならないだろう。私からみれば、昨年から表面化している一連の“日本人スパイ”逮捕と同様、不当逮捕である。

 ただ、今回話題にしたいのは、彼が実際に何をしたのか、何かしたのか、ということではなく、近年急激に目立つ中国の日本人スパイイメージに対する喧伝とその裏にある意図について、だ。

■訂正履歴
記事中、某日中友好団体の理事長について「関西経済連合会訪中団のメンバーとして北京を訪問した際に逮捕された」との記述がありましたが、その事実はありませんでした。お詫びして訂正致します。本文は修正済みです。 [2016/8/3 19:30]

コメント25件コメント/レビュー

読んでいて良く分からないのは、筆者は「私は習近平政権にとって過去に日中が築いた人間関係が邪魔になっているのではないか、と疑っている。」とのことで、「そんな政権の都合で、長きに渡って築かれた日中の民間の交流の成果が傷つけられていいのだろうか。」などと言っていることである。”日中の民間の交流の成果”は、習近平政権にとっては”邪魔のもの”だとすると、交流は無かったことにしたい⇒日中は友好ではない⇒日中は戦争状態、との認識になる。その国に対して、未だに日本人が行くこと事態が、スパイ目的以外では有り得ない、というのが中国の認識になるので、怪しい行動(写真撮影)をすれば、即、逮捕というのが現状の理解になる。
だとすると、”長きに渡って築かれた日中の民間の交流”というのは儚いもので、今やそう考えているのは日本人だけなのだろうから(表明する中国人は抹殺の対象で存在しない)、今後は冷静な関係(なるべく交流しないこと)が、安全を保つ上で重要なのではないだろうか(交流しようと寄って来る中国人に、スパイ目的外のものはいない)?(2016/08/10 14:51)

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「なぜ中国は日本人をスパイ容疑で逮捕し続けるか」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

読んでいて良く分からないのは、筆者は「私は習近平政権にとって過去に日中が築いた人間関係が邪魔になっているのではないか、と疑っている。」とのことで、「そんな政権の都合で、長きに渡って築かれた日中の民間の交流の成果が傷つけられていいのだろうか。」などと言っていることである。”日中の民間の交流の成果”は、習近平政権にとっては”邪魔のもの”だとすると、交流は無かったことにしたい⇒日中は友好ではない⇒日中は戦争状態、との認識になる。その国に対して、未だに日本人が行くこと事態が、スパイ目的以外では有り得ない、というのが中国の認識になるので、怪しい行動(写真撮影)をすれば、即、逮捕というのが現状の理解になる。
だとすると、”長きに渡って築かれた日中の民間の交流”というのは儚いもので、今やそう考えているのは日本人だけなのだろうから(表明する中国人は抹殺の対象で存在しない)、今後は冷静な関係(なるべく交流しないこと)が、安全を保つ上で重要なのではないだろうか(交流しようと寄って来る中国人に、スパイ目的外のものはいない)?(2016/08/10 14:51)

「中国が敵国だと言っている人もいるが、大間違いである。」のコメントへ
国としての政策で反日教育を継続している事、
中国政府という国の組織が日本を実質敵国扱いしている事、
尖閣諸島などの問題での国としての行動
これだけで、「国」としての中国が敵国と考えて十分というか、
敵国として慎重に扱う必要があるのではないだろうか?
中国のやっている事は、かつての日本を批判する立場の癖に、
やっている事は、かつての日本と同じ事をしている時代遅れのファシズムだ。
チベット他は、朝鮮併合と何が違うというのか
南シナ海をめぐる仲裁裁判への対応も(2016/08/06 03:56)

「『日中友好人脈』潰し」?平和呆けが過ぎる解釈じゃないですか?明らかに「人質の確保」ですよ。拘束された中国人スパイとの交換に使うもよし、有事の際に「人間の盾」として使うもよし、ということです。人質としての価値を考えると、無名の人間ではダメなので日本側でも一定の地位のある方がターゲットになるわけです。緊張関係にある国の間では至ってシンプルで当たり前の発想ですが、この発想が出てこない・出さないところがお人よしというか平和呆けというか。現実を見ましょうよ。事実上すでに有事ということですよ。(2016/08/05 23:38)

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