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大物・王岐山の進退、決めるのは習近平か米国か

指導部リスト漏れの特報、米国による海航の謎暴き…思惑は?

2017年8月30日(水)

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大物政治家・王岐山の進退は習近平政権の今後に大きな影響を与える(写真:ロイター/アフロ)

 王岐山が久々に公の場に姿を現した。8月24日午前、北京の八宝山で行われた党中央高官の安志文(98歳)の葬儀に参列したのだ。6月22日以降、王岐山の動静は絶えていた。王岐山はこれまで神隠しのように姿を消すことが六度ほどあったが、その直後は必ず大物政治家が失脚した。7月14日に孫政才失脚、その後も姿を消していたので、もう一人くらい失脚するかもしれないとささやかれていた。その一方で、ちょうど読売新聞が世界に先駆けて、次期政治局常務委員リストなるものを入手して、それに王岐山が入っていなかった、という特ダネを報じた。はっきりいって今の時期に、人事がすべて確定しているとは到底思えないのだが、王岐山をめぐる権力闘争が最終段階に入っているもようなので、一度整理しておこうと思う。

習近平は欠席、江沢民は不明

 王岐山が久々に姿を現したという安志文の葬式で、もう一つ興味深いことは、習近平が出席していなかったということである。花輪は送っているので、単に忙しかったからかもしれないが、安志文と習仲勲(習近平の父親とは抗日戦争時、西北局綏徳地区での部下と上司、戦友関係)の関係を思えば、当然出席してもおかしくはなかった。王岐山と顔を合わせたくなかったから?などという憶測も飛んだ。

 葬儀に出席したのは政治局常務委員会の中では王岐山と兪声正、張徳江、その他の政治局常務委員および胡錦涛、温家宝は花輪を送った。宋平夫妻、李鵬夫妻は「挽聯」(哀悼の聯)を送った。江沢民についての報道はなかった。革命英雄の大告別式であり、参列者は千人以上であったようだ。

 8月13日に行われた水稲研究で知られる農学者の朱英国の葬式には王岐山はちょうど“神隠し中”で政治局常務委員七人の中で唯一花輪すら送らず、葬儀報道に名前が出なかった。ちなみにこのとき、江沢民も動静が途絶えていた。江沢民がこうした党中央の高官や学者に花輪すら送らなくなったのは今に始まったことではないが、13日はまだ北戴河会議が行われていたと思われるので、もし江沢民がこの会議に出席しているのなら、当然、他の長老らともに花輪を送るか哀悼の聯ぐらいは送ってもよかっただろう。

 王岐山の“神隠し”と江沢民の動静不明が重なって、王岐山がいよいよ、江沢民の政治生命にトドメをさす準備に入っているのではないか、などともささやかれた。

コメント9件コメント/レビュー

王岐山氏と言うと強烈に印象付けられたのは彼がアレクシス・ド・トクヴィルの
「旧体制と大革命」を薦めて中国共産党の危機を訴えた・・と言うエピソードでしょう

 彼が悪気や悪意を以ってそうしたのではない、憂慮と焦燥に駆られてのことであっても
私には「パンが買えないのなら、お菓子を食べればいいのに」と似てなくも無い場違いを
もっとはっきり言えば「退廃的な匂い」を 感じました。

 そもそも、アレクシス・ド・トクヴィルは我々が生まれる100年以上前に生きた人で
あり、21世紀の現代に持ち出すのは時代錯誤というか大時代的。

 ブルボンやらロマノフやらの君主制に対して1910年頃のペテルスブルグあたりの
進歩派貴族サロンでの話ならイザ知らず。「封建的諸特権の廃止」でも論じるのか?

 だが、それを笑えないほどに、中国は中国共産党という「特権身分制度」で固まって
いる。タテマエ上「マルクスレーニン主義」少し前まで「プロレタリアート独裁」だった
のに、実質的な「選挙権・被選挙権」と「公職・官職への任用権」を持つのは9千万党員
だけ。残りの13億人はタダの平民。

 これが、中華人民共和国なのだ。そして党員は独占してる政治権力をネタに蓄財に
励んだ挙句。「プロレタリアートの革命に怯える共産党員」が出来上がった。

完全にデカダンスの域ではありませんか?(2017/08/30 23:10)

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「大物・王岐山の進退、決めるのは習近平か米国か」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

王岐山氏と言うと強烈に印象付けられたのは彼がアレクシス・ド・トクヴィルの
「旧体制と大革命」を薦めて中国共産党の危機を訴えた・・と言うエピソードでしょう

 彼が悪気や悪意を以ってそうしたのではない、憂慮と焦燥に駆られてのことであっても
私には「パンが買えないのなら、お菓子を食べればいいのに」と似てなくも無い場違いを
もっとはっきり言えば「退廃的な匂い」を 感じました。

 そもそも、アレクシス・ド・トクヴィルは我々が生まれる100年以上前に生きた人で
あり、21世紀の現代に持ち出すのは時代錯誤というか大時代的。

 ブルボンやらロマノフやらの君主制に対して1910年頃のペテルスブルグあたりの
進歩派貴族サロンでの話ならイザ知らず。「封建的諸特権の廃止」でも論じるのか?

 だが、それを笑えないほどに、中国は中国共産党という「特権身分制度」で固まって
いる。タテマエ上「マルクスレーニン主義」少し前まで「プロレタリアート独裁」だった
のに、実質的な「選挙権・被選挙権」と「公職・官職への任用権」を持つのは9千万党員
だけ。残りの13億人はタダの平民。

 これが、中華人民共和国なのだ。そして党員は独占してる政治権力をネタに蓄財に
励んだ挙句。「プロレタリアートの革命に怯える共産党員」が出来上がった。

完全にデカダンスの域ではありませんか?(2017/08/30 23:10)

王岐山との関連や彼の今秋の進退動向など全く分からないが、海航集団を初めとする資金の流れが不透明な巨大中国企業の先進国での経済活動には今後世界中で厳しい目が向けられることは間違いない。

海航集団は民間企業といわれているが、出自は人民解放軍であり、隠れ国営企業だ。中国の国営企業は人民解放軍が母体となるものが数多く、それはある意味歴史の必然だった。1970年代は原則民間企業というものは存在しなかったし、人材・資金・機械含めて産業インフラのほとんどは国、とりわけ人民解放軍が所有・管理していたことによる。

海航集団に関しては、先月バンクオブアメリカやメリルリンチが取引停止を広報したのに続き、ドイツ金融監督庁もドイチェバンクの大株主であるカタール投資庁と共に海航集団に対して、株主や債務水準等に関して特別検査を実施する旨伝えた。

欧米で海航集団のような中国巨大企業に関し、資金やガバナンスの精査、西側の商慣習や規則を遵守しているかチェックし始めたのは朗報ではあるが、やや遅きに失した感もある。

前週のテーマでもあるが、とうとう中国国内の有力外資企業に対して、内部に共産党組織を発足させよと当局の指導が入ったと報道されている。(サムスンとノキアは既に設置済したらしい)特に折半出資のJVに対して共産党組織の位置づけや権限を明確化すべくJV契約の根幹の修正を求められているのことで、日米欧の企業担当者は苦悶しているらしい。

中共のこうした恣意的でルール無視の横暴な姿勢は西側世界がこれまで築いてきた経済ルールを瓦解させるものであり、到底容認できないし、してはいけない。

現在、米国、欧州共に思想や社会の分断が進んで、結果として中共に付け入る隙を与えていることに大いに危惧しているが、全世界が中共により個別に撃破され屈服させられる前に、経済・金融を中心に徹底した中国封じ込め策に乗り出すべきだ。唐突だが、その延長線上にしか朝鮮半島問題の解決もないだろう。(2017/08/30 15:12)

長年中国で過ごされ、中国一般国民の生活に触れられた福島氏にお伺いしたいのですが、一般の国民は現政治体制にどれ程の『不満』を抱いていると感じていますか?・選挙権・言論の自由などが無い事が『体制を変革しなくてはならない程の不満』と感じている市民がどれ程いるでしょうか。
1993年から独資で天津に工場を経営していますが400名の従業員からは体制批判の気配は有りません。進出当時90年代には確かに共産党に対する批判は多かったのですがそれとて、役人の賄賂・行政運営への不満やら党人蓄財への批判で、政治体制への批判とは違っていたと思います。
現体制が汚職撲滅運動に取り組んでから一般市民の不満は殆ど無くなりました。習近平総書記が2014年9月5日、全国人民代表大会設立60周年の式典で『中国には中国の国情があり、中国には中国の民主主義がある』と言われましたがこの国は個人自由の延長線上に民主が有るのでは無く、民衆の安寧を破る事その事自体を『非民主』と定義して厳しく戒めている様です。そして殆どの国民もそれを是としている様です。
格差・エネルギー問題等と欲望自由資本主義が原理的問題点を露呈した現在、【国民を搾取する欲望自由資本主義から国民を守るための自由制限=国家体制の維持】は悪い面ばかりとは言えないのではないでしょうか。中国の実験により『修正社会主義』が成功してしまうと、米国を中心とするグローバル資本がビジネスチャンスを失う事になるので【米国による海航の謎暴き】などの手段が用いられるのではないでしょうか(2017/08/30)(2017/08/30 14:19)

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