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中国「仮想通貨資金調達禁止」のインパクト

自由な通貨 vs 党による管理、攻防の行方は…

2017年9月13日(水)

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 中国当局側の規制理由の建前は、仮想通貨によるクラウドファンディングなどは一種の非合法融資であり、金融詐欺やねずみ講などの違法犯罪活動にかかわる行為、金融秩序を著しく乱すもの、というものだ。一説によると、中国の仮想通貨は700種類ぐらいあり、そのうち、まともな仮想通貨は1%に満たず、その他は詐欺まがいのものだとか。また匿名取引を可能にするICOはテロや反政府活動に資金が流入する可能性もあり、当局の監視をぬって北朝鮮を含めて第三国に資金移動することも可能という点では、中国で規制がかかるのは時間の問題とも思われていた。

公式不良債権は51兆元、実態は…

 ただ、この半年間で、ここまで企業家、資本家たちがICOバブルに熱狂したのは、習近平政権下での、いわゆる企業家や資本家への管理・監視強化の動きとも関係がある。対外投資一つ、国外資本の購入一つ、いちいち党の許可を受けなければならないようになっていく中、中国の正規金融システムが関与しない仮想通貨は柔軟な資金調達や資金移動の裏口という面もあった。

 中国の金融状況を少し整理しておくと、中国が目下抱える最大の経済リスクは言うまでもなく金融リスクである。英格付け会社フィッチ・レーティングスの中国⾦融アナリストがまとめたリポートでは中国の金融システムが抱える不良債権は公式数字を6.8兆ドル上回り、今年末までに最低7.6兆ドル(51兆元)、不良債権比率は公式値の5.3%を大きく上回る34%と発表したことが、フィナンシャル・タイムスなどによって報じられた。四大銀行の不良債権比率が今年6月時点で5年ぶりに低下したとして、改善傾向にあるとの報道もあるが、実際のところは、不良債権受け皿会社(バッドバンク)に不良資産を移しただけで、数字のごまかしともいえる。ウォールストリート・ジャーナルの最近のコラムによれば、バッドバンク業界二位の中国信達資産管理会社は大手銀行の不良資産の6割を引き受けているが、すでにその処理能力を超えており、引き受けた不良債権の減損額はこの半年で2倍以上に膨らんだという。

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「中国「仮想通貨資金調達禁止」のインパクト」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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