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中国「仮想通貨資金調達禁止」のインパクト

自由な通貨 vs 党による管理、攻防の行方は…

2017年9月13日(水)

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 中国が全面的にICO(仮想通貨発行による資金調達)の禁止に踏み切った。そのせいで元建てビットコインは大暴落。9月8日までの一週間で20%ほど値下がりしたとか。今のタイミングで決断したのは、党大会前に金融リスク要因を少しでも減らしたいから、らしい。党大会後に中国経済のハードランディングは避けられないとみて、資本家や企業家、小金持ちの官僚・政治家たちは資金移動や資金洗浄の道を探しているのだが、習近平政権は徹底してキャピタルフライトへの監視の目を光らせている。近年、資金洗浄、資金移動の手法として需要がのびていたICOも9月4日、ついに全面的に取引所閉鎖の通達を出されたという。中国のビットコイン大手三大取引所、OKコイン、ビットコイン・チャイナ(BTCチャイナ)は8日までに、この情報を確認しており、中国では当面、ICOは締め出されることになる。

26億元以上が凍結・払い戻しに

 改めて説明すると、仮想通貨というのは、ブロックチェーンというコンピューターの分散型台帳技術を使って作り出すデジタルトークン・暗号通貨のことだ。ビットコインやイーサリアムといった名前がよく知られているだろう。その仮想通貨によるクラウドファンディングで資金調達をしてプロジェクトを遂行したり、あるいは資金洗浄、資金移動に使うことが中国ではこのところのブームだった。

 仮想通貨の魅力はとにかくその価値の乱高下の激しさだ。わずか数カ月で3倍から10倍の価値になるなど普通だ。ときには1000倍の収益率もあるとか。中国人はもともと博打が好きなので、一攫千金的なビジネスに惹かれる傾向がある。さらに中国の電気代の安さが、コンピューターによる高速計算が必要な仮想通貨を“掘り出す”マイニングを行うのに適しており、玉石混交の仮想通貨投資に熱狂する一種のバブル状態に突入していた。

 仮想通貨は中国の一般市民の家計にはほとんど影響はないが、2017年上半期のICO発展状況報告(国家インターネット安全技術専門家委員会)によれば、中国国内で65のICOプロジェクトがスタートしており、その累計融資規模は26.16億元、参加人数は10.5万人以上。つまり10万人以上が、65の仮想通貨プラットフォームによって集めた26億元以上の資金が事実上凍結、あるいは払い戻し処理を受ける、という話だ。この数字はむしろ控えめで、実際は200万人以上が仮想通貨投資を行っているという統計もある。

コメント21件コメント/レビュー

北朝鮮はミサイル付きの水爆、中国は時限装置付きの金融水爆を抱えた状態ですか。
日本企業も今までの投資分は損切りしてでも取り敢えず早期に中国から撤退した方が良さそうですね。
国は元より企業は中国バブルの崩壊をシミュレートして、リスクに対応する準備をする必要がありますね。
また、大きな変化(リスク)の時はこれをチャンスにするタイミングでもある訳ですから、最少の損失だけで済ませる事だけを考えるのでは無く、如何に儲けるか、という発想も必要でしょう。(2017/09/20 10:12)

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「中国「仮想通貨資金調達禁止」のインパクト」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

北朝鮮はミサイル付きの水爆、中国は時限装置付きの金融水爆を抱えた状態ですか。
日本企業も今までの投資分は損切りしてでも取り敢えず早期に中国から撤退した方が良さそうですね。
国は元より企業は中国バブルの崩壊をシミュレートして、リスクに対応する準備をする必要がありますね。
また、大きな変化(リスク)の時はこれをチャンスにするタイミングでもある訳ですから、最少の損失だけで済ませる事だけを考えるのでは無く、如何に儲けるか、という発想も必要でしょう。(2017/09/20 10:12)

共産党とそれがコントロールする人民元が信用できないからこそのビットコイン狂騒だと思うのだが、官製の仮想通貨はアリペイのウォレットに入れた人民元と何が違うのか…
新仮想通貨も銀行などを駆使して爆上げさせて見せることで、民間投資を釣り出すのだろうが、それが官製ねずみ講と化して若者が死なないことを願いたいところだ。(2017/09/14 18:56)

最近中国人がコトアルごとに自慢するスマホによる電子決済。東京へ転勤になって先ず
財布を買っただの。日本は先進国なのになぜ紙幣を使うのかとか。中国では屋台の支払い
にもQRコードとスマホでできるとか、路上の物乞いもQRコードで施し金を受けるとか
そんな話を聞いて、ホンマかいな?と中国でのスマホ普及率を疑うと共に

 そのようになったら、ひょっとしてアメリカ映画 ”Enemy of State”のなかのたま
たま事件に巻き込まれた弁護士が銀行口座は封鎖される。クレジットカードは失効。携帯
も使えない。と言う目に遭う場面、NSAの職員がディスプレイを見てキーボードを叩く
だけでそれができてしまう場面を思い出しました。ましてや、相手は中国共産党です。

 いまでも集めたBIGデータを適切に資料公開するとか、民間や研究者の求めに
応じて、データを抽出検索して回答してくれるならば。
既存の経済活動の合理化や効率化に貢献できるでしょうし。あらたにサービスやシステム
を考案して新規起業分野を開拓できるかもしれません。

 しかしながら、基本的には非公開だが、党内の限られたヒトは立場を利用して見ること
やデータを利用することが出来るということになるのでは?

 一般人は付与されたポイントとかマイルを貯めるしかメリットはないのですかねぇ(2017/09/13 23:22)

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