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習近平独演、3時間半「政治報告」を整理する

一見、自信に満ちた「独裁者宣言」の内実は

2017年10月25日(水)

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長い長い政治報告の狙いと意味は…(写真:AP/アフロ)

 党大会が始まった。この原稿が掲載されるころに、ちょうど閉幕し、人事が明らかになっているかもしれないので、現時点で人事については触れない。ひょっとすると、メディアが報じているような、人事予測がまったく外れることもあり得る。しかしながら、3時間半、3万2000字以上におよぶ習近平総書記の政治報告は予想どおり、自分が毛沢東に比肩する唯一の党と国家の指導者として新しい時代を創るのだという、一見、極めて自信に満ちたものだった。はっきり言ってしまえば独裁者宣言である。この長い政治報告で特に、個人的に注目したいポイントを整理していきたい。

36回の「新時代」で「強国化」を宣言

 まず、この長さ自体に意味がある、と言われている。

 3時間半の演説の間、習近平は一度、水を飲んだだけで、ずっと直立したまま報告を朗読。この長さ自体が、党と国家の指導者としての強い意志、頑健な体力をアピールする演出であったと思われる。

 もう一つは演説後に胡錦涛らと握手し、胡錦涛が腕時計を示しながら談笑し、江沢民とも短く握手してみせた点。これは習近平の強権を長老たちが認めているのだという演出、あるいは党内団結の演出だと見られている。この演出が、習近平が胡錦涛らに何かを譲歩して成り立ったものなのか、それとも習近平の力が、胡錦涛たちも認めざるを得ないほど強いということなのかは、人事などの結果も併せてみないとわからない。一つはっきりしているのは、相変わらず習近平と李克強の仲は険悪なままで、演説後、習近平は李克強には会釈すらしなかった。

 内容についての最大の注目点は、党規約に盛り込まれるであろう習近平の「新時代の中国の特色ある社会主義思想」が具体的に何を指すのか、である。

 「中国の特色ある社会主義は新時代に入った。これは我が国の新たな歴史的方位である」という表現。これは趙紫陽の政治報告で提示された「社会主義初級段階論」(第13回党大会、1987年)の一段階上に入った、ということで間違いない。つまり初級から中級への段階を上った、初級段階を鄧小平時代とすると次なる習近平時代という意味で、鄧小平時代との決別宣言であるともいえる。

 とにかく「新時代」という言葉だけでも36回も繰り返している。自分が新時代の創立者であるということを強調したいのだ。そして鄧小平時代が党の権威、求心力の根拠を高度経済成長に求めていたのに対し、習近平時代は「中華民族の偉大なる復興の中国の夢」を実現する「強国」化に求めるということが特徴だ。

 その強国化の方法が、軍の現代化建設であり、世界一流の軍隊を創る、ということだ。

コメント20件コメント/レビュー

縦しんばワシントンが大幅譲歩して北朝鮮の核保持を認め、危機が「解決」しても、それはやはり大きな罠となろう。
日本では代議士の八割以上が改憲に賛成している。北朝鮮の核武装は必ず、日本の改憲と核武装を促進しよう。しかし核武装は日本人の核アレルギーと実験場所の確保の困難さで、まだ先だろう。
むしろ日米安保が強化され、日本に米国の核兵器が持ち込まれよう。
日本に米国製核兵器が配備されれば、韓国もそれを求めるだろう。モンゴルもロシアにそれを求めるかも知れない。中国周辺で次々と核ドミノがおきる。

また北朝鮮への制裁が解除されると、嫌でも自由社会の文物が流れ込む。大量処刑でも防げないほどに。結局北の独裁体制は動揺しだし、それは中国東北部に影響を与えよう。

中国は引き続き核武装して厄介な半島と言う「重荷」を抱え込み、核武装国に包囲されてしまう。「偉大な無能者」たる習主席は国内引き締めをはかりつつ、米国の罠に立ち向かうしかなくなる。(2017/10/28 07:13)

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「習近平独演、3時間半「政治報告」を整理する」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

縦しんばワシントンが大幅譲歩して北朝鮮の核保持を認め、危機が「解決」しても、それはやはり大きな罠となろう。
日本では代議士の八割以上が改憲に賛成している。北朝鮮の核武装は必ず、日本の改憲と核武装を促進しよう。しかし核武装は日本人の核アレルギーと実験場所の確保の困難さで、まだ先だろう。
むしろ日米安保が強化され、日本に米国の核兵器が持ち込まれよう。
日本に米国製核兵器が配備されれば、韓国もそれを求めるだろう。モンゴルもロシアにそれを求めるかも知れない。中国周辺で次々と核ドミノがおきる。

また北朝鮮への制裁が解除されると、嫌でも自由社会の文物が流れ込む。大量処刑でも防げないほどに。結局北の独裁体制は動揺しだし、それは中国東北部に影響を与えよう。

中国は引き続き核武装して厄介な半島と言う「重荷」を抱え込み、核武装国に包囲されてしまう。「偉大な無能者」たる習主席は国内引き締めをはかりつつ、米国の罠に立ち向かうしかなくなる。(2017/10/28 07:13)

党大会期間中、よほど「脅し」が効いたのか北朝鮮は行動を起こさなかった。
しかし米国は強力な空母打撃群を三個艦隊も極東周辺に配している。
在韓米人の退避訓練も行われ、秘かに個人資産の半島脱出を勧告していると言う。
米国の警告による、我が国総選挙も無事終了し、いよいよトランプが極東を歴訪する。

日本に対しては最終処分案を説明し覚悟を固めさせ、中国では最終処分案の確認を行うのだろう。

一部論者などは、米国は北朝鮮の核保有を認めると言うが、どうだろうか。トランプの支持者はそんなチェンバレン的解決策で、満足するのだろうか。
共和党は中間選挙で叩かれるのだろうか。また、北朝鮮の核保有はますます日本の改憲論、核保有論を高める。人民中国はそれを容認するのだろうか。

いろいろ考えると、武力行使しか選択肢はないように思える。
日本海に米艦艇が犇めき、上空を作戦機が飛び回る状況は、北朝鮮の神経を高ぶらせるだろう。
それこそがトランプ歴訪の本当の目的ではないか。(2017/10/27 05:07)

5年に一度の中国共産党大会の政治報告という世界中の人々の生活に影響する話を、豊富な情報と深い分析でとても分かりやすく解説してもらい有難く思います。他のメディアの分析も参考になります。
個人的には、もう二度と中国には行かないつもりなので(スパイとして捕まるのが怖い)、中国国内がどうなろうと構わないのですが、その影響で被害を受けないよう、特に中国で現地生産をする日本企業はもっと考えるべきと思います。
中国人自身も、余裕のある連中は中国から逃げ出す方策を色々と実施している現状では、「中国の夢」がまともに実現できるのかは疑問ですし、毛沢東時代後半の中国の混乱が再現されないように願うだけですね。(2017/10/26 09:46)

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