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日中首脳会談「習近平の笑顔」の狙いは?

なぜ今「関係改善の兆し」が強調されるのか

2017年11月15日(水)

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 こうした状況について、中国の識者たちはおおむね、安倍の態度の方が軟化した、という見方で表現している。

中国識者の見立ては…

 北京大学の国際関係学院教授の梁雲祥は「先月、安倍率いる自民党が総選挙で勝利し、今月トランプとも会談した。安倍は内政外交とも好成績をあげており、さらに自信を持って中国との関係改善に動き始めたのだろう」(澎湃新聞)と、安倍政権の自信の表れが、対中姿勢の軟化につながり、それに習近平側が応えたと分析する。

 また外交学院教授・周永生は新華ネット上で安倍の対中態度軟化の背景として三つの点を挙げている。

(1)安倍晋三は周辺国との関係安定を望んでいるが、政権発足後、ずっとそれはうまくいっていない。ロシアとの北方四島の共同経済開発も、ロシアが主張する領土に関する固有の立場と矛盾しており、日本国内ではまだ不満がくすぶっている。韓国との関係も改善されていない。文在寅は慰安婦問題と労働者強制連行問題が解決していないとし、日本に積極的な対応を求めている。独島(日本では竹島)問題もまだ解決していない。このことから、中国との関係改善は安倍政権の安定にとって有利である。

(2)安倍政権は「一帯一路」(新シルクロード経済構想)によって、日本経済振興を期待している。アベノミクスはさほど大きな進展がなく、すでに息切れし始めている。同時に人口減少の構造性の問題などにも直面している。今後10年、中国経済の成長率は6%以上、米国は1.5%以上、EUは1.5%以上と推計されているが、日本はセロ成長だ。こうしたなか、少なからぬ日本企業が「一帯一路」に興味を持っており、日経新聞サイト(中文)などは、もし「一帯一路」と安倍の提唱する「質の高い基礎インフラ投資」が結びつけば相乗効果でアベノミクスに勢いがつくだろう、と指摘している。日本企業の働きかけで、安倍は「一帯一路」への態度を転換させている。

(3)日本は米国と対外政策で協調していかねばならない。日米首脳会談で、中国政府との建設的対話を継続して展開していくことの重要性を特に確認したという。

コメント23件コメント/レビュー

中国が日本にいい顔をするときは自国内の引き締め,米国との緊張関係の2点だろう。中国の目下の課題は国内経済の安定化,成長の巡航速度化(中~低成長)への対応だ。国軍の把握のために尖閣問題や南シナ海問題を利用したが,現在のトランプの米国との関係にはこのカードはリスクが大きすぎる。そこで,一体一路の「一路」に重点を置いた経済政策を推進することで国内の引き締め,内陸部開発の促進とそれを通じた農村民の不満の軽減を見ていると想像する。結局トランプのアメリカとのタイトな関係が習近平の「(苦い)ほほえみ」を引き出したといえるだろう。少なくとも,この外交方針が中短期(3年んから5年程度)で見れば有効だということだ。それより長いレンジではTPPやAIIBなどをいかに活用して,「共栄する未来」を描けるかが日本外交の眼目になるのではないか。そして日本外交のコアは「米国および中国」との関係だということだ。この2か国を両にらみで対応しなければ日本外交は成り立たない。そのためにもロシア,インド,カナダ,メキシコ,欧州,TPP諸国,アセアン各国との関係をどう構築していくか。2国間主義は日本にはおそらく不利だ。その意味で,TPPをいかに活用するか。これをリードするか。さらには,その理念の中で,いかにして共存・共栄の世界モデルを築いていけるかが重要だと思う。横の連携をいかに作るか。縦横に神経を配れる外交官が必要な時代だ。(2017/11/21 10:31)

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「日中首脳会談「習近平の笑顔」の狙いは?」の著者

福島 香織

福島 香織(ふくしま・かおり)

ジャーナリスト

大阪大学文学部卒業後産経新聞に入社。上海・復旦大学で語学留学を経て2001年に香港、2002~08年に北京で産経新聞特派員として取材活動に従事。2009年に産経新聞を退社後フリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

中国が日本にいい顔をするときは自国内の引き締め,米国との緊張関係の2点だろう。中国の目下の課題は国内経済の安定化,成長の巡航速度化(中~低成長)への対応だ。国軍の把握のために尖閣問題や南シナ海問題を利用したが,現在のトランプの米国との関係にはこのカードはリスクが大きすぎる。そこで,一体一路の「一路」に重点を置いた経済政策を推進することで国内の引き締め,内陸部開発の促進とそれを通じた農村民の不満の軽減を見ていると想像する。結局トランプのアメリカとのタイトな関係が習近平の「(苦い)ほほえみ」を引き出したといえるだろう。少なくとも,この外交方針が中短期(3年んから5年程度)で見れば有効だということだ。それより長いレンジではTPPやAIIBなどをいかに活用して,「共栄する未来」を描けるかが日本外交の眼目になるのではないか。そして日本外交のコアは「米国および中国」との関係だということだ。この2か国を両にらみで対応しなければ日本外交は成り立たない。そのためにもロシア,インド,カナダ,メキシコ,欧州,TPP諸国,アセアン各国との関係をどう構築していくか。2国間主義は日本にはおそらく不利だ。その意味で,TPPをいかに活用するか。これをリードするか。さらには,その理念の中で,いかにして共存・共栄の世界モデルを築いていけるかが重要だと思う。横の連携をいかに作るか。縦横に神経を配れる外交官が必要な時代だ。(2017/11/21 10:31)

失礼ながら、今回の記事はあまり大したことがないと思う。
中国のすべての行動は、内政上の問題から適宜必要とされるもの、というもの以前から言われていること。

彼らに一貫性があるとしたら、それは共産党の一党独裁だけは派閥を超越してでも守り抜くというところではないだろうか。(2017/11/17 19:02)

歴史的にみて、根本的な所では日本人は中国大陸と朝鮮半島の民族とは永遠に深い信頼関係は築けないと言う事です。これは聖徳太子から福沢諭吉に至るまで、日本の重鎮たる先人は認識していた事です。理由はあまりにも基本的な思考、行動原理が違い過ぎて、ほぼ対極に有る事です。現在、若い世代中心に殆どの日本人は彼らに対して、尊敬、羨望、友好等の思いは殆どなく、表向きだけ付き合っていれば良い位にしか思っていません。こちらから積極的に関りたいとは思っていません。これ以外のアジアに国々には理解し合える思考があるので、台湾からアセアン、インド等の人々と付き合って信頼関係を構築して行けば良いかと思います。(2017/11/16 11:53)

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