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北九州市緊急消防援助隊隊長に聞く、熊本の現場

[熊本地震]報道されないあの事、あの人(3)

2016年5月10日(火)

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 熊本地震の発生からやがて1か月。
 日本では観測史上4番目という「巨大地震」だったというのに、メディアがこの地震を報じる機会はだいぶ減っている。

 地震に限らず、巨大災害の発生後はより多くのことを学び、今後の巨大災害の備えのためにたくさんの教訓を得なくてはならないが、いつものことながら報道は熱しやすく冷めやすい。阪神・淡路大震災では、その後5年間にわたり地震発生日の1月17日に神戸を訪ね続けたが、「巨大地震の記憶がどんどん風化しいている」という声を多く耳にしたことを思い出す。「3.11」でも、その後の被災地を見ていない若い世代には同じ傾向がみられる。

 災害発生後の報道の動向は、災害科学の研究対象でもある。

熱しやすく冷めやすいメディアが復旧格差を生む

 2016年4月28日、東北大学・災害科学国際研究所(IRIDeS・今村文彦所長)が公開した「2016年 熊本地震に関する報道動向に関する分析」は、その一例だ。これは、東北大学・情報管理・社会連携部門、災害アーカイブ研究分野の佐藤翔輔さんが「Yahoo!ニュース上に配信された熊本地震に関するニュース記事を分析対象」にした調査結果だ。

 それによれば、

・熊本地震に関する「災害のメディア半減期」は、2004年新潟県中越地震と同程度。
・災害発生から2週間後の段階では、把握できている被害に比べて、西原村、嘉島町、御船町などにおいて相対的に報道量が少なく、外部からの支援の偏りが発生する懸念がある。

 と、している。

 ちなみに「災害のメディア半減期」とは、災害の発生以降、「1日の最大記事件数」の半分を下回った経過日数=社会的関心の時間的継続性を示す一つの基準、だそうだ。

 佐藤翔輔さんは、今回の分析の目的として、こう記している。

 既往研究では、被災地外からの支援は、少なからず報道の量に影響されることが知られています。東日本大震災では、各地域の報道量が人的支援の多少と高い相関を示していました。そこで、現時点で報告されている熊本県内の各市町村の被害量と、記事件数(報道量)との関係を分析しました。

 「熱しやすく冷めやすい」災害報道が被災地の復旧に差をもたらすことは何となく理解していたが、佐藤さんはそれをデータで裏づけて見せてくれた。

 この調査・分析は、被災地の被災直後の支援のありようを左右する報道についてだが、被災地外の人々にとっても報道による「災害の学びの左右」は同じように忘れてはいけない問題と思う。

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「北九州市緊急消防援助隊隊長に聞く、熊本の現場」の著者

山根 一眞

山根 一眞(やまね・かずま)

ノンフィクション作家

ノンフィクション作家として先端科学技術分野の熱い人間像を描き続ける一方、3.11被災地支援活動も人生の大きな柱です。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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