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資金調達は多様化するも、メーンバンク制は役に立つ

シンジケートローン時代の銀行の役割

2015年9月18日(金)

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日本の銀行の役割はどう変わったのか

 近年、目まぐるしく企業の資金調達の方法が変化している。企業の資金調達として、伝統的な手段以外にも、証券化やクラウドファンディングなど新しい金融手法が増えてきた。シンジケートローンといわれる貸出形態も2000年以降日本でポピュラーになった新しい金融形態のひとつである。

 「失われた10年」に不良債権処理問題で苦しんだ銀行業界にとって、分散化で信用リスクを軽減でき、他者に転売することができるシンジケートローンは都合のよい手法だと考えられているが、日本におけるシンジケートローン市場には一体どのような特徴があるのだろうか? 伝統的な日本のメーンバンク制と対比しながら、筆者による、最近の日本のシンジケートローン市場を分析した結果の一部を紹介したい。

そもそもメーンバンク制とは?

 「メーンバンク制度」という言葉を聞いたことのある読者は多いだろう。企業が特定の銀行(メーンバンク)に取引銀行を絞り、借り入れ、支払い、預金などの取引を行うことで、企業と銀行が長期的な取引関係を結ぶシステムのことをいう。

 どのようにメーンバンクが形成されるかというと、一般に、設立時の企業は、近くに支店があったなど何らかの理由で1つの銀行と取引を始め、その後、企業の規模が大きくなるとともに複数の銀行と取引をする。企業はこの複数の銀行と取引していくうちに、取引関係をメーンとなる一行ないしは数行に重点的に絞って長期間の関係を築き始める。

 この長期的関係の基では、企業は自社の内部情報をメーンバンクと共有することで安定的な資金調達ができ、一方、銀行はある程度独占的な利子率を設定でき、効率的に収益をあげられる。企業は安定的な資金供給を得るため、メーンバンクを変えることは少ないし、銀行は一度、企業が経営危機に陥るとその企業を見捨てず、役員などを派遣し、経営を再建するように奔走する。日本の高度成長期には、このようなメーンバンク制が経済の発展に寄与したといわれている。

 メーンバンク制は日本にだけ見られるわけではなく、他の間接金融中心の国でも顕著に見られる。たとえば、ドイツではハウスバンクという名前で、メーンバンクが呼ばれている。

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「資金調達は多様化するも、メーンバンク制は役に立つ」の著者

南橋 尚明

南橋 尚明(みなみはし・なおあき)

スウェーデンヨーテボリ大学フェロー

東京大学経済学部卒業、同大学院修士課程修了。2011年米ボストン大学でPh.D.取得。2011年、カナダ銀行金融市場局シニアアナリスト、2014年から現職。専攻は金融論・産業組織論・日本経済論。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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