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欧州覆うフランス・ベルギー・コネクションの影

2016年4月1日(金)

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 今年3月最後の週末は、十字架にはりつけにされたキリストの復活を祝う「復活祭(イースター)」だった。キリスト教徒にとっては、クリスマスに次いで重要な行事であり、長い冬が終わり春が到来したことを祝う祭りだ。生命力のシンボルである卵やウサギの形をしたチョコレートが、町のショーウインドウを飾る。

被害者を悼むブリュッセルの市民(写真:AP/アフロ)

陰鬱な復活祭

 今年の欧州の復活祭は、極めて重苦しい雰囲気に包まれた。過激組織イスラム国(IS)の毒牙が、再び欧州を襲ったからだ。

 ISの戦闘員は、3月22日にベルギーの首都ブリュッセルの空港と地下鉄で爆弾テロを起こした。35人が殺害され、日本人2人を含む約270人が重軽傷を負った。ブリュッセルは、EU(欧州連合)本部がある「欧州の心臓部」。この町を直撃したテロは、EU加盟国政府と市民に強い衝撃を与えている。

 ローマ教皇フランシスコも、3月25日にコロシアムで行われた復活祭の行事で、ISを名指しすることを避けながらも、間接的にISのテロを糾弾した。「ある宗教の信奉者の一部は、彼らの神を冒涜している。彼らは、類を見ない暴力を正当化するために宗教を利用している」。

 欧州では昨年以来、大規模なテロが続発している。昨年1月にはパリの風刺雑誌「シャルリ・エブド」の編集部で編集長やイラストレーターら11人が射殺されたほか、ユダヤ系スーパーでも買い物客ら4人が犠牲になった。10か月後には、ISのテロリストがコンサートホールやレストランで市民130人を無差別に射殺し、352人に重軽傷を負わせる未曽有の惨事が起きた。

 このパリのテロ以来、イスラム系テロリストの「フランス・ベルギー・コネクション」が浮かび上がりつつある。フランスとベルギーの捜査当局は、パリ事件の犯行グループと、今回のブリュッセルの事件の犯行グループの間に密接な繋がりがあると見ている。

 たとえばブリュッセルでテロ攻撃を行ったブラヒム・バクラウィ とその弟ハリド、さらにナジム・ラーシュラウィ は、パリの同時多発テロの首謀者アブデルハミド・アバウド と密接な関係があった。

 フランスの捜査当局は、パリの事件で使われた自爆ベストの破片から、ナジム・ラーシュラウィの指紋を検出している。ラーシュラウィは2013年にシリアに渡航して、ISの軍事教練を受けた経験を持つ。このため捜査当局は、ラーシュラウィがアブデルハミド・アバウドのグループのために自爆ベストを製造した疑いを強めている。

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「欧州覆うフランス・ベルギー・コネクションの影」の著者

熊谷 徹

熊谷 徹(くまがい・とおる)

在独ジャーナリスト

NHKワシントン特派員などを務めた後、90年からドイツを拠点に過去との対決、統一後のドイツの変化、欧州の政治・経済統合、安全保障問題、エネルギー・環境問題を中心に取材、執筆を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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