• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

AI記者に生身の記者が勝負を挑んでみた

業績ニュース早書き対決で感じた危機感

2017年2月3日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 日本経済新聞でAI(人工知能)記者が1月にデビューした。企業決算が発表されると、わずか2分で速報ニュースを流すことが出来る。業績ニュースを皮切りに、将来的にはあらゆるテーマに関して、AI記者が記事をまとめる時代が訪れるかもしれない。人間の記者の仕事を奪う脅威となるかもしれないし、仕事の負担を減らしてくれる強力なパートナーとなるかもしれない。なにはともあれ、現時点でAI記者がどれほどの力量を持つのか。昨年まで日経新聞で業績記事を書いてきた記者が勝負を挑んでみた。

発表された決算短信をチェックしつつ、業績原稿を書く筆者。短い記事なら10分程度で書くことは出来るが、AI記者が原稿を完成させる2分位内となると話は別だ。

 決算シーズンまっただ中の、2月1日に三本勝負を行った。記者が記事を書く際に参考にするのは、AI記者と同様に企業決算を記した決算短信のみとする。さあどうなるか。

ROUND1 13時 カルビー

 カルビーが1日発表した2016年4~12月きの連結決算は、純利益が前年同期に比8%増えた144億円だったと発表した。新規投入したポテトチップスの販売が伸びた事に加え、シリアル食品「フレグラ」の需要も堅調だった。

 漢字が未変換のものがあり、カルビーの有力商品「フルグラ」を「フレグラ」と間違えている。まだまだ、テクノロジーの進歩は未熟だな…。と思いきや、この記事を書いたのは私、人間記者の方だ。AI記者が記事を日経電子版の決算サマリー(Beta)にアップしたのと同じ13時2分時点の状態だ。とても完成品とは言いがたい。

 13時に東京証券取引所のホームページ上にある適時開示情報閲覧サービスを確認し、カルビーの決算短信を開き、読み解く。決算短信では売上高や利益などの数値情報が1ページ目に書かれ、それ以降に業績結果の背景が文章で書かれている。業績数値はそのまま打ち込めば良いが、文字情報を一瞬で読み取るのは不可能だ。流し読みする中で、カルビーといえばポテトチップスかフルグラだろうという前提知識のみで書いた内容だった。

 次にAI記者の記事。業績の背景を以下の様に記している。

 営業利益については、国内を中心とした売上の増加、原材料費等の低減があったものの、海外事業の主力地域における売上減少や積極的な販売促進活動に伴い販売費が増加した。

(2017年2月1日、日本経済新聞電子版「カルビーの16年4~12月期、純利益7.6%増144億円」

 利益を支えた背景として「国内などの売上げ増」「原材料費の低減」を丁寧に指摘している。「海外主力地域の売上げ減」「販促費増」といった利益を押し下げる要因についても、説明に分かりにくさは残るものの言及している。この勝負は、AI記者の勝ち。

コメント18

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

「AI記者に生身の記者が勝負を挑んでみた」の著者

武田 健太郎

武田 健太郎(たけだ・けんたろう)

日経ビジネス記者

2008年東京大学教育学部卒業、日本経済新聞社に入社。「NIKKEIプラス1」を担当後、証券部で金融マーケットや企業財務を取材。CFA協会認定証券アナリスト、AFP(日本FP協会認定)。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

私の仕事は経営することではなく、リーダーであることです。

ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO