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韓国アイドルビジネスが抱えるジレンマ

中台韓を揺らした謝罪騒動から見えてきたこと

2016年2月4日(木)

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 先月、16歳のアイドルの行動を巡って、韓国、中国、そして台湾が揺れた。

 騒動の中心人物は、昨年10月にデビューした韓国の新人アイドルグループ、TWICEの末っ子、「ツウィ(本名:周子瑜)」。日本のテレビや新聞でも大きく取り上げられたので、知っている読者も多いのではないだろうか。

 騒動をざっくりまとめると、台湾出身のツウィが、テレビ番組の中で台湾の旗を降っていた映像がネットで拡散。中国で「ツウィは台湾独立派」というレッテルを貼られ猛バッシングに遭った。その後、TWICEの所属事務所、JYPエンターテインメントが、「私は中国人であることを誇りに思う」との謝罪の言葉を述べるツウィの動画を公開。これが今度は台湾と韓国で問題になり、「ツウィに謝罪させたのは人権侵害」だとJYP側が批判された。
(詳しくはこちら、「台湾出身の16歳韓流アイドルが求められた「中国」」)

前列左から、ミナ、モモ、サナ、チェヨン、後列左から、ジヒョ、ナヨン、ダヒョン、ジョンヨン、ツウィ。 前列左3人が日本人。(写真=TPG/Getty Images)

本人は気丈にふるまう

 謝罪動画が公開されてから約半月。騒動はまだ沈静化していない。

 韓国多文化センター(CMCK)はツウィに対するJYPの対応が人権侵害行為に当たるとして、国家人権委員会に調査を要求する陳情書を提出。これを受けて、国家人権委員会は、JYPに対して人種差別、人権侵害があったかどうかの調査を現在進めている。台湾の人権弁護士がJYPに対して訴訟を起こす準備を進めているという報道もある。

 当のツウィ本人は、先日、韓国内での番組収録のため騒動後初めてファンの前に姿を現した。少しやつれたようにも見えたが、ステージ上では気丈に歌って踊り、中国語でコメントをしていた。TWICEの他のメンバーが、末っ子であるツウィの両腕をがっちりと支えながら歩いている姿が、印象的だった。

 今も中台韓で波紋を広げる一連の騒動。これは、アジアで大きな影響力を持つ「韓流」が抱える、あるジレンマを浮き彫りにした。

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「韓国アイドルビジネスが抱えるジレンマ」の著者

齊藤 美保

齊藤 美保(さいとう・みほ)

日経ビジネス記者

2011年中央大学法学部卒業。同年、日本経済新聞社に入社。産業部にて電機、IT、自動車業界を担当した後に、2014年3月から日経ビジネス編集部に出向。精密業界を中心に製造業全般を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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