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コマツが自ら「IoT」を喧伝したわけ

大橋社長が語った「みんな勘違いしていないか」

2016年2月23日(火)

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 ここ2ヶ月ほど、建設機械メーカーのコマツのことばかり考えていた。日経ビジネス2月15日号の特集「コマツ再攻 『ダントツ』の先を掘れ」と、日経ビジネスオンライン連載の取材をしていたためだ。中国景気の減速や資源安といった逆境に挑んでいる現場を訪れるたびに、派手ではないけれど、やれることを着実に、最大限にやっているという印象を強くした。

 取材を進める過程で、違和感を覚えたことが1つある。コマツが最近使い始めた企業広告だ。

IoTの3文字が目立つ新聞広告(写真:コマツの企業サイトより引用)

 上の写真のとおり、企業ロゴと同じ青色、同じフォントで大きく、IoTと書いてある。説明するまでもなく、Internet of Things(モノがインターネットにつながっている状態)の略語だ。「盗まれない油圧ショベルをつくる。そんな思いではじめたコマツの取り組みは、17年後、IoTと呼ばれていました。」とコピーが添えられている。

 この広告を最初に見た時、記者は複雑な気持ちになった。
 確かに、日経ビジネスを含む多くのメディアは、コマツを「IoTの先進企業」と書きたててきた。GPS(全地球方位システム)やセンサーを介して建設機械を遠隔監視するコマツのシステム「コムトラックス」は、産業分野におけるIoTの代表例に違いない。

 けれど、コマツはIoTの先進企業になることを狙ったのではなく、「盗まれない油圧ショベルを作る」とか「最適な修理時期を提案する」といった目的のために、コムトラックスを育ててきたはずだ。だからこそ同社を支える強みになったわけで、今さら流行に踊らされるような宣伝をしなくていいのに…と、少なからぬショックを受けた(加えて、記者がIoTという言葉自体を苦手としているのも、こうした感想を抱く一因だ)。

 なぜ、コマツは自らIoTを謳ったのだろう。

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「コマツが自ら「IoT」を喧伝したわけ」の著者

佐藤 浩実

佐藤 浩実(さとう・ひろみ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社で電機、機械、自動車を6年間取材。13年4月に日経ビジネスへ。引き続き製造業を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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