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熊本のメーカーに見た「働き方改革」の答え

「知られざる世界企業」で発見した秘策

2017年2月23日(木)

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 「働き方改革」は今や、日本企業が取り組むべき最重要課題の一つとなっている。だが、実践者となるはずの働き手の多くは、こう思っているのではないだろうか。

 「やれやれ。働く時間を短くしても仕事を減らしてもらえるわけじゃなし。仕事を家に持ち込まなければ終わらないのに、残業代は減る。良いことなんか一つもない」

 一方、残業代を減らせる経営者は喜んでいるのかというと、これもまた違う。働き手たちが上述のような理由で「働き方改革」を「労働対価の減少」と捉えてやる気を失うので、生産性は上がるどころか落ちる可能性の方が高い。コストは減っても売上高も減れば意味はない。声高には言わないが、本音では「誰も得をしないのではないか」と疑心暗鬼になっている経営者も少なくないのではないだろうか。

 2017年2月20日には、味の素が4月から、従業員の給与を一律1万円、ベースアップ(ベア)することを決めたとの報道が流れた。働き方改革で減った残業代を補填し、社員のやる気を維持するのが目的だという。こうした報道を見聞きするたびに記者は、「経営者も悩んでいるのだろうな」と考えていた。

 そんな矢先、働き方とは全く別の取材で「それが答えか!」と目からウロコが落ちるような話を聞くことができた。

熊本の知られざる優良メーカー

 それは平田機工という熊本市に本社を置くメーカーを取材した時のこと。3代目(社長としては4人目)の平田雄一郎社長が、こんなことを言っていた。

 「社員の仕事を減らした方が会社の業績は良くなる。社員の仕事を減らすことこそが経営者の仕事ですよ」

 同社は業界では世界にその名をとどろかせる「世界屈指のトップメーカー」だが、一般の人たちにはほとんど知られていない。というのも、同社が作っているのは、メーカーが製品を作るために必要な「生産ライン」だからだ。

 その生産ラインを購入する顧客は、聞けば誰でも知っているような大手自動車メーカーや家電メーカーなど。同社が明かしている顧客名はインテルやダイソンだ。

 工場の中に隠れて見えないモノを作っているので、業界に詳しい人以外はほとんど知らない。平田機工の高い生産技術力は優良な顧客を引き寄せ、2017年3月期の売上高は前年同期比で250億円増の780億円、経常利益は同37億円拡大の65億円を見込んでいる。

 平田機工の強さの秘密は2017年3月6日号の本誌に掲載する「企業研究」欄をお読みいただくことにして、ここでは同社の働き方改革につながる取り組みに焦点を当てる(平田社長自身は「働き方改革」という呼び方はしていなかったが……)。

平田機工は1951年に設立。生産ラインを作るのが仕事なので、1500人を超える社員のほとんどが、何らかの技術を持つ「エンジニア」だ。写真は熊本の工場で働くエンジニアたち(写真:浦川祐史)

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「熊本のメーカーに見た「働き方改革」の答え」の著者

池松 由香

池松 由香(いけまつ・ゆか)

日経ビジネス記者

北米毎日新聞社(米国サンフランシスコ)で5年間、記者を務めた後、帰国。日経E-BIZ、日経ベンチャー(現・日経トップリーダー)、日経ものづくりの記者を経て、2014年10月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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