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中国で生まれ変わるブラック・ジャック

変わるか日本のコンテンツ戦略

2016年2月26日(金)

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 免許は持たないが、圧倒的な技術で不治の病と思われた患者までも治してしまう天才医師、ブラック・ジャック。大金持ちには法外な治療費を請求する一方で、貧乏人からはカネを受け取らない――。そんな破天荒な主人公が活躍する漫画「ブラック・ジャック」は、手塚治虫が1970年代に生み出してから今まで、根強い人気を誇っている。

 このブラック・ジャックが、2年後をメドに実写化される。もちろん、実写化は今に始まったことではない。日本では過去に数回、ドラマ化されている。今回新しいのは、実写化されるのが中国という点だ。

 中国での実写化の話を、ブラック・ジャックの著作権を管理する手塚プロダクションに持ち込んだのは、中国でスマートフォン向けのゲームなどを製作している日本のベンチャー、アクセスブライト。中国の映画製作大手、北京光線伝媒と2015年に資本提携した同社は、日本で人気の漫画作品などを題材に、コンテンツ製作に乗り出している。

 映画製作に際してアクセスブライトが白羽の矢を立てたのが、ブラック・ジャックだった。ブラック・ジャックは中国でも既に、40代以上の世代に一定の人気がある。「所得格差が急拡大している今の中国であれば、命とカネをテーマにしたブラック・ジャックが若い世代にもうけるに違いない」(アクセスブライトの柏口之宏社長)と考えて手塚プロダクションを口説き、交渉から3カ月で契約にこぎつけた。

 アクセスブライトはブラック・ジャックのコンテンツ使用について、12年間の契約を結んだ。まず全13話のテレビドラマを放送して若い世代で知名度を高め、その後映画を1本放映する。このドラマと映画のセットを合計で3セット企画しており、テレビドラマについては1本7000万~8000万円の製作費を投じるというから本気度が伝わってくる。

3年に1本しか上映されない日本映画

 ただ、ブラック・ジャックが中国で人気があるのであれば、日本の作品をそのまま持っていけばいいのではと思う読者も多いだろう。アクセスブライトがこうした仕組みでコンテンツを製作するのには、2つの理由がある。

 1つめが中国の映画市場独特の事情だ。中国では、海外で製作された映画について、年間24本しか放映できないと制限されている。この枠を巡ってハリウッドなど各国の映画と争うため、日本映画が中国で放映されるのは、せいぜい3年に1本程度にすぎない。しかも、いつ放映権をとれるか予定が読めず、やきもきすることが多いという。

 その点、今回のように手塚プロダクションと契約を結んだ北京光線伝媒が製作した作品は「国産」となるため、輸入映画の本数制限の対象にはならない。製作した時点で、放映が約束されている、というわけだ。

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「中国で生まれ変わるブラック・ジャック」の著者

中 尚子

中 尚子(なか・しょうこ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞入社後、証券部で食品やガラス、タイヤ、日用品などを担当。財務や法務、株式市場について取材してきた。2013年4月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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