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東京五輪後の日本を支えるのは「国際会議」?

2016年3月14日(月)

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写真:新華社/アフロ

 最近は足が遠のいてしまったが、かつて医療系雑誌の編集部にいたころ、取材で医師向けの学会によく出かけていた。医師向けの学会は、内科や外科、小児科といった診療科別のほかに、糖尿病や高血圧といった病気別のものがあり、全国各地で開催されている。

 規模の大きい学会は、開催する場所が限られる。横浜のみなとみらい地区にあるパシフィコ横浜や京都国際会館、大阪国際会議場、福岡国際会議場、東京国際フォーラムなどだ。

 一方、規模が小さめの学会で、国際会議場がない都市で開催されると、参加者は点在する会場をつなぐバスで移動しなければならず、一苦労だ。だが、タクシーの運転手からは、「お医者さんの学会があると儲かってうれしいよ」という話をしばしば聞いた。学会を開催することは、その地域の経済活性化につながるのだ。

IAPCO(国際PCO協会)の年次総会、2018年東京で開催

 先月末、IAPCO(国際PCO協会)の年次総会が、2018年2月に東京で開催されることが決まった。IAPCOとは、国際会議や展示会・見本市などの運営に関係する企業や団体の世界的な組織で、日本を含め42カ国117の団体が加盟している。

 IAPCOを開催することに、どのような意味があるのか。IAPCOのメンバーは、国際会議の開催地決定に関する強力な影響力を持つため、候補地としての日本をアピールできる絶好の機会になる。日本が選ばれたのは、1993年以来2回目で、アジアでの開催も1996年のインドネシア以来。IAPCO総会自体の誘致競争も熾烈だという。

 世界全体で見ると、国際会議の開催回数は年々増加している。開催件数の約半数を占めているのが国際機関の拠点が多い欧州だが、最近では、急速に開発が進むアジアや南米が伸びている。ちなみに、アジア太平州地域だと、日本の都市で最も回数が多い東京でも6位。世界全体でみれば22番目と、決して高くはない(2014年「国際会議開催統計」より)。

 国際会議や展示会・見本市、企業の研修旅行など多くの集客交流が期待できるビジネスイベントは、Meeting、Incentive、Convention、Exhibitionの頭文字を取って、「MICE(マイス)」と呼ばれる。「日本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)では、「2030年には、アジアNo.1の国際会議開催国としての不動の地位を築く」という政府目標を掲げており、日本は今、MICEの誘致を、観光庁を中心に強化し始めている。

 訪日外国人は年間2000万人を突破しそうな勢いで増えているが、個人や団体の観光客数は経済状況に左右されやすいリスクがある。一方、MICEは、比較すると景気動向の影響を受けにくく、滞在期間も長いとされる。一般の観光客以上に、周辺への経済効果も期待できる。国を挙げて誘致を進めるのは、こうした理由からだ。

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「東京五輪後の日本を支えるのは「国際会議」?」の著者

河野 紀子

河野 紀子(こうの・のりこ)

日経ビジネス記者

日経メディカル、日経ドラッグインフォメーション編集を経て、2014年5月から日経ビジネス記者。流通業界(ドラッグストア、食品、外食など)を中心に取材を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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