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日本の旅館もハイアットの施設になる日がくる?

2016年3月15日(火)

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 「ホテルが足りない」「宿泊料金が高くなった」という声をここ数年よく聞くが、統計でもその傾向は鮮明になっている。

 先月2月29日に観光庁が発表した2015年の宿泊旅行統計(速報値)によれば、延べ宿泊者数は対前年比6.7%増の5億545万人泊と、調査開始以来初めて5億人泊を超えた。中でも外国人延べ宿泊者数が6637万人泊と、対前年比で48.1%増加。日本人の対前年比2.4%と比べても大幅に伸びた。

 2015年、訪日外国人客の数は1970万人と過去最高を記録している。外国人宿泊客の増加で都市部のホテルは連日「満員御礼」状態なのだ。

 宿泊施設の埋まり具合を示す客室稼働率は大阪85.2%、東京82.3%といずれも昨年を上回る水準だった。一般に、80%を超えると予約が取りづらいといわれている。宿泊施設タイプ別の客室稼働率を見ても、東京都はリゾートホテル76.4%、ビジネスホテル86.3%、シティホテル83.8%。大阪に至ってはリゾートホテル91.4%、ビジネスホテル87.8%、シティホテル88.1%と、価格帯の高いタイプの施設でも極めて高い状態だ。

主要都市の施設タイプ別宿泊稼働率
出所:平成27年宿泊旅行統計調査(観光庁)

 世界経済の状況や為替の動向に多少の波はあるにしても、ホテル業界では少なくとも2020年まではこのような状況が続くと見る人が多い。現在、宿泊施設の新規開業や改装は都市部や観光地中心に急ピッチで進められている。日本には、「旅館」と呼ばれる古くからある宿泊施設があるが、旅館の稼働率は宿泊統計を見ても東京で60%程度、地方に至っては30~50%と非常に低い。ベッドなど外国人が求める近代的で快適な設備が少ない上に、食事と宿泊(1泊2食)がセットになった料金体系は外国ではなじみがないのがその理由と見られる。

 そして何より、旅館は都市の中心部ではなく、少し離れた所にあるケースが多くアクセスが悪い。日本らしさを備えている宿泊施設でありながら、ホテルに比べてアドバンテージがないのだ。

 しかし、外国人は決して、旅行先に自国のライフスタイルや過ごし方を求めているわけではない。旅の目的は何よりも「非日常感」であるはずだ。そのことは、外資系ホテルのブランド展開の方向性を見れば分かる。今、より外国人に特別な経験、体験をしてもらいたいと意識してブランド展開をしようとしているホテルがある。米シカゴに本社を構える外資系ホテル、ハイアットだ。

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「日本の旅館もハイアットの施設になる日がくる?」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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