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ロボットは「同僚」になれるのか

工場、介護、保育、接客…24年後の現場は?

2016年3月17日(木)

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 人口減と高齢化に歯止めがかからない日本。現在の経済活動を維持するには人手が足りなくなる。日経ビジネス3月7日号スペシャルリポート「自動化専門家が断言 移民よりまずはロボット」でも取り上げたが、2040年には586万人分の労働力が不足すると予測されている(トーマツベンチャーサポートが各種統計から算出)。

 現在から24年後、2040年の総人口は現状の1億2660万人から1億728万人に、生産年齢人口は7682万人から5787万人にそれぞれ減る(国立社会保障・人口問題研究所調べ)。その時点で現在の生産能力を維持しようとした場合、必要就業者の約11%分が不足することになる。

 この不足を補うために注目されているのがロボットだ。今回、ロボット関連の起業家を取材したところ、約四半世紀後には同僚として働いている未来を描いている人が多かった。人とロボットが共に働いてひとつの作業をすることになりそうだ。

 ただロボットが人間と同僚になるためには技術的に解決しなければならない課題はある。だがロボット業界に詳しいトーマツベンチャーサポートの瀬川友史氏は「25年もあれば技術は飛躍的に向上し問題を解決できそうだ」とみる。

2040年、朝礼でロボットたちが円陣

 まず同僚として働くには、指示を的確に理解して自律的に動けることが不可欠だ。そのためにはAI(人工知能)の発達が欠かせない。現状ロボットが動くにはあらかじめプログラムを作らなければならない。だがロボット研究家の間では24年も経てば人間が話すことをしっかりと理解して、どう動けばよいかロボットが自ら考えられるようになるとみる。

 AIが発達すると2040年の工場の風景はこう変わりそうだ。

 朝礼に参加しているのはたったひとり。そこに大勢の部下となるロボットが加わって円陣を組む。ロボットが朝礼で指示されたことを理解し、自分が何をすべきか考える。ロボットは夜勤だった人から交代し持ち場で作業を始める――。

 こんな未来を予想するのはロボット起業家のひとり、ライフロボティクスの尹祐根CEO。ライフロボティクスは作業者から60cmの場所に置いても安全というピッキングロボット「コ・ロボットCORO」を開発済み。ロボットアームの肘の構造を工夫して可動範囲を狭めつつ、速度を落とすことで万が一、人間と接触してもケガをしづらいものにした。人間がロボットと並んで作業できる環境は整いつつある。

ライフロボティクスの尹祐根CEOはロボットが同僚になれるために肘を開発中。人が当たってもけがをしない(写真:村田和聡)

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「ロボットは「同僚」になれるのか」の著者

西 雄大

西 雄大(にし・たけひろ)

日経ビジネス記者

2002年同志社大学経済学部卒業。同年、日経BP社に入社。日経情報ストラテジー、日本経済新聞社出向、日経コンピュータ編集部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部記者。電機、ネットなどを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師