• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

新人留学生が突きつける「ニッポン? ノー」

春こそ「働き方改革」の契機

2016年4月1日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「異なるバックグラウンドを持った留学生という存在を、会社は生かせているのかな、って思うんです。ビザの手続きとか、私たちの採用コストは、通常の日本人を採るよりも高いはずなのに…」

 待ち合わせたカフェで対面すると、中国人の彼女は流暢な日本語でそう話しはじめた。東京都内にある日本のIT(情報技術)関連企業で働きはじめて約3年。日本企業の働き方に疑問を感じることが多いという。

 詳しくは後述するが、日経ビジネス本誌4月4日号の特集「移民ノミクス」の取材中の出来事だ。この特集では「生まれた国と異なる場所で1年以上暮らす人」という国際連合の定義にもとづいて「移民」を捉え、日本で暮らす様々な外国人に話を聞いた。

 なかでも留学生は、多くの人が想像しやすい、日本にいる外国人だろう。日本学生支援機構が公表している2015年5月1日時点の外国人留学生数は20万8379人。このうち大学、大学院など高等教育機関の留学生が15万2062人を占め、残りの5万6317人は日本語学校に通っている。

日本には20万人の留学生がいる
●日本の教育機関に在籍する外国人留学生の数
出所:日本学生支援機構(各年とも5月1日時点)

 これらの学校を卒業した人のいくらかが日本企業の門を叩く。カフェで話を聞いた彼女も、その1人だ。最近は「グローバル化」の掛け声のもと、留学生の採用枠を設ける日本企業も増加。「3年前、留学生に目をつけていたのは主にメーカーとIT企業だったが、昨年、今年は外食や小売りなど流通企業も前のめりだ」と、東南アジアからの留学生の就職を支援するVACSインターナショナル(東京都豊島区)の田上竜也副社長は言う。

ラブコールとは裏腹に

 しかし、現役の留学生や、留学を経て日本企業で働く(あるいは、働いていた)社員、留学生を教えている教授らに話を聞くと、日本企業の評判は概して芳しくない。IT関連企業で働く彼女の話に戻ろう。

 彼女は、中国・青島の近くで育ち、高校卒業を機に日本の大学へ留学した。大学院に進学するか迷ったが、「日本の社会を知りたい」と、学卒で今の会社に就職することを決めた。

 就職したばかりの頃、彼女は「丁寧な指導が嬉しい」と感じた。文系学部の出身だったため、先輩がITのイロハを教えてくれたことで、スムーズに業務に馴染むことができたという。しかし、1年経っても状況は変わらない。「スキルが付いたのだから、もっと1人で任せてくれてもいいのに。刺激が少ない」。

 スキルと与えられる仕事のバランスが崩れている、と感じていた。また、自分の能力がどう評価されているのか、給与や賞与との関係も明確ではない。50代の本部長に相談すると、「俺らの時は、そんなこと考える暇もなかった」と一蹴されてしまった。

 悩んだ彼女は、転職を考えた。だが、人材会社が主催する転職フェアに行ったところ、また別の疑問がわいてきたという。「出展企業の人たちは、どうして週末なのに働いているんだろう」。

コメント6

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

「新人留学生が突きつける「ニッポン? ノー」」の著者

佐藤 浩実

佐藤 浩実(さとう・ひろみ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社で電機、機械、自動車を6年間取材。13年4月に日経ビジネスへ。引き続き製造業を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の社会に足りないのは起業家精神です。

デイビッド・ルーベンシュタイン 米カーライル・グループ共同創業者兼共同最高経営責任者