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中東に近づく中国の微笑みの裏にあるものとは

2016年4月5日(火)

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 世界経済の最大の懸念となっている中国の景気減速がさらに深刻化している。唯一景気を引っ張っていた個人消費が今年1~2月(期間累計)に、前年同期比で10.2%増と、昨年12月の同じ伸び率を0.9ポイント下回った。伸びとしては大きいように見えるが、2014年末まで毎月12~13%も伸び続けたことを考えると、水準自体も相当に切り下がっている。

 さらに輸出は、同じく今年1~2月に前年同期比で17.8%の大幅減となった。昨年から、ほぼ毎月、マイナスが続いているが、その中でも最大の落ち込みとなった。

 唯一、景気を支えたのは、建設や設備などへの固定資産投資。1~2月は同10.7%で昨年12月を約3ポイント上回り、減速に歯止めをかける格好となった。正確な内訳は分からないが、今年に入って地方政府向けと見られる長期融資が大きく伸びていることを考え合わせると、公共事業が中核だった可能性が高そうだ。あえて言えば、今の中国経済は、政策で持ちこたえている観が強くなっているのである。

現代版・シルクロード構想を動かす

 世界一の共産主義経済大国である中国が、政府の力を最大の推進力に成長を遂げてきたことは今更言うまでもないだろう。だが、同じ時期、中国は中東への働きかけを活発化させ始めたことと重ね合わせると、もう1つ面白い姿が浮かび上がる。中東・中央アジアを、ヒト・モノ・カネで密接につながる自らの裏庭とし、米国と対抗しようとしているかのようなそれである。

今年1月、イランを訪問した中国の習近平・国家主席(左) (写真:AP/アフロ)

 今年1月16日、中東の大国、イランの核開発疑惑に対して欧米が行ってきた経済制裁の解除が発表された。すると、わずか3日後に中国の習近平・国家主席が、イランとサウジアラビア、エジプトを次々と訪問した。もちろん、経済制裁解除が決まったから即座に駆けつけたということはありえない。解除自体は昨年夏、固まっており、今年1月にも正式決定という動きは早くから分かっていたから予定の行動なのだろう。世界が注目するイランの国際舞台復帰に合わせて中東に飛び込み、この地域での中国のプレゼンス(存在感)をアピールしようとした可能性は十分ある。

 今、中国はこの地域で何をしようとしているのか。まず正面から考えれば、経済関係の強化である。「中東・中央アジアに多額の投融資を行い、そのためのインフラ整備や経済振興による需要を中国が取り込む」(ニッセイ基礎研究所の三尾幸吉郎・上席研究員)というわけだ。

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「中東に近づく中国の微笑みの裏にあるものとは」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師