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世界初「衣類折り畳み機」を生んだ社長の頭の中

名物社長の「イノベーションを生む発想法」に迫る

2017年4月20日(木)

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ランドロイドを開発・販売するベンチャー企業、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(東京都港区)の阪根信一社長。
阪根信一(さかね・しんいち)
セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ社長。1971年生まれ。米デラウエア大学化学・生物化学科、博士課程修了。2000年、父が経営する高機能材料の研究開発会社、I.S.Tに入社し、2003年にCEOに就任。2008年に人工衛星製作のスーパーレジン工業を買収。その技術を引き継ぎ、2011年にセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズを創業。(写真=尾関裕士)

 世界初の「全自動衣類折り畳み機」として注目を集めてきた「ランドロイド」が、開発開始から10年を経て、いよいよ5月30日に予約販売を開始する(年内出荷を予定)。“メカ好き記者”として、以前から注目していた画期的な製品だ。

 販売が間近に迫る中、ランドロイドを開発・販売するベンチャー企業、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(東京都港区)の阪根信一社長に、開発にかける「思い」や「世界初の製品」を生んだ発想法を聞きに行った。

 「衣類を畳む。たったそれだけのことに、先端技術をいくつも投入して、10年の歳月をかけてきました」。阪根社長は、洗濯ものを手に持って、長身を「くの字」に折り曲げながら、ランドロイドの仕組みを説明してくれた。 ランドロイドは、大きめの家庭用冷蔵庫ほどの装置で、洗濯して干し終えた衣類を「ドサッ」と投入すると、内部のカメラと人工知能(AI)が衣類の形や大きさを認識して、小回りの利く複数のロボットアームで折り畳み、種類別に仕分けをしてくれる(下の写真)。あらかじめ登録しておけば、着る人別にも仕分けをしてくれるスグレモノだ。

ランドロイドの試作機。本体のサイズは、高さ約2m20㎝、幅約87㎝、奥行き約63㎝。くしゃくしゃな状態のシャツを本体下部の引き出しに入れる(左)と、自動で折り畳んで本体中ほどの“棚”に整理してくれる(右)。最大30枚の衣類を投入でき、1枚当たり5~12分かけて折り畳む。

大手企業も熱視線

 なるほど、便利には違いない。ところで気になる値段はというと…。「一番安いモデルで、税別で185万円です」。広報担当者に尋ねると、涼しげな顔でそんな返事が返ってきた。予約販売を始めるモデルは、「ベータ版」という位置づけということもあり、今はまだ庶民には手が出ない“高嶺の花”。だが、量産化が進んでいけば、折り畳み専用モデルで20万円以下、並行して開発している洗濯乾燥機との一体型モデルで30万円以下にできるように、設計・開発を進めてきたという。

 4人家族の洗濯した後の衣類を1人で畳んだ場合、一生に費やす時間は合計で1年を超える(同社試算)。「家事と仕事の両立が大変」と日頃からこぼす30代女性の同僚に「いくらなら買いたいか」尋ねると、「50万円でも“即買い”する」と興奮気味に返事が返ってきた。価格がこなれてくれば、大きな市場が開けるのは間違いない。

 煩わしい家事から解放してくれる画期的な製品に、大手企業も熱い視線を注いでいる。昨年11月には、共同開発のパートナーであるパナソニックと大和ハウス工業、そしてSBIインベストメントが運営するファンドなどを引き受け手とした第三者割当増資に踏み切り、60億円にのぼる資金を調達。開発を一気に加速させてきた。

コメント6件コメント/レビュー

衣類折りたたみ機が発明されたことをこの記事で初めて知りました。老人ホームや身障者施設での
ボランティアが数人でするのがこの洗濯物を折りたたむ事で、かなりの時間をとります。まさか
折りたたむ機械ができたとは知りませんでした。優れた発想です。(2017/04/21 16:16)

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衣類折りたたみ機が発明されたことをこの記事で初めて知りました。老人ホームや身障者施設での
ボランティアが数人でするのがこの洗濯物を折りたたむ事で、かなりの時間をとります。まさか
折りたたむ機械ができたとは知りませんでした。優れた発想です。(2017/04/21 16:16)

 おしい、おしいねぇ。3つのフィルターをとおすのは、故Steve Jobsがやっていたのと同じ。Jobs復帰後、商品セグメントを絞り、ニーズ(通信に特化した、持ち運べるコンピューター→iPhone)を捉え、技術の組み合わせで実体化する。
 フィルターの優先順位こそ違うかもしれないが、同じプロセスを辿っている。少々勉強不足では。(2017/04/21 04:08)

安宅和人氏の「イシューからはじめよ」をまさに地で行くようなお話。資金も技術も人材もなければ「よいイシュー」ではない、と判断してしまいそうだが、そこで「ゼロベース」で考える(何もないことを前提に考える)ことで不可能を可能にしてしまうところに魅力がある。考えさせられる素晴らしい記事でした。オチもよい。(2017/04/20 16:46)

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