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「合算で売上高5000億」JMUの意中の企業を推理

攻めの再編仕掛けるジャパンマリンユナイテッド

2016年4月28日(木)

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 造船大手、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)が2013年1月に誕生して3年超がたった。一般的にはあまりなじみのない社名かもしれない。日立造船とNKK(現JFEホールディングス)の造船部門が合流した「ユニバーサル造船」と、IHIと住友重機械工業の艦艇部門などが合流した「アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド」、この両社の経営統合によって発足した会社だ。

 統合効果などを取材するため、記者は先月、JMUの三島愼次郎社長にインタビューした。そこで今後の生き残り策として三島社長が述べたのは、「中韓勢に対抗して日本の造船業界が競争力を維持・向上するには、さらなる再編でJMUの経営規模を大きくする必要がある」との内容だった。ターゲットは「JMUとの合算で売上高5000億円を達成できる企業」。ここまで踏み込んだ発言はやや異例だ。以下、簡単に三島社長の発言を紹介したい。

「最低でも売上高5000億円へ再編が急務」と語るJMUの三島社長
(写真:大槻純一)

 「造船は規模がモノをいう事業。コストの65%は材料費が占める。資材の調達先との価格交渉にしても、購買力がなければ話にならない。世界での競争力を維持向上させるには、一段と再編を進めるべきだ。そうすれば産業としての自由度が高まり、様々なことに挑戦しやすくなるだけの体力を持てる。日本のなかで造船をいかに魅力ある産業にし、優秀な若い人材を確保していくかが一番の課題だが、もうあまり時間的な猶予はない」

 「ジャパンマリンユナイテッドという社名自体も、日本の造船海洋分野の連合の受け皿に、との悲願を込めた。総合重工系の会社の造船部門には、日本の経済成長を支えてきたというベースがある。しかし総合重工の看板の傘の下にいても、いつまでも安穏とはしていられない。今のうちに勝負ができる体制を作っておかないと行き詰まる。世界のライバルに伍するには売上高で最低でも5000億円規模は必要だ」

「花嫁」の最有力候補は三井造船か

 具体的にどの会社をイメージしているのか、という記者からの問いかけに、三島社長は「個別名を出すと差しさわりがあるから」とお茶を濁したものの、意味深な発言だと感じた。オーナー企業が多い独立系造船よりも、組むのであれば企業としての文化や伝統に、より親和性のある総合重工系を示唆したのは明らかだ。

 JMUの2016年3月期の連結売上高は推計で3500億円程度。もし5000億円以上の達成をM&A(企業の合併・買収)で目指すならば、差し引き約1500億円以上の案件企業が対象となる。いわゆる総合重工系、旧財閥系で造船を手掛ける主だった会社で思いつくのは、三菱重工業、川崎重工業、三井造船、あとは商船を残している住友重機械工業。

 先般、豪華客船で巨額の損失を計上したイメージが強いものの、三菱重工は商船で長年の実績を持つほか、JMUが注力する海上自衛隊向けの艦艇にも強く、相互理解を深めやすそうにみえる。しかし、実際は三菱重工は独立系大手で最も勢いのある今治造船(愛媛県今治市)と生産や営業で連携を深めつつある。川崎重工にしても、3年前、三井造船との経営統合計画が社内の猛烈な反対でとん挫した経緯がある。

 となると、ひとまず可能性が高いのは三井造船と思われる。三井造船の「船舶海洋機器」セグメントの2016年3月期の売上高は推計で約1300億円だ。

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先の記事も合わせて読みましたが 参考になりました。(2016/04/28 11:37)

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「「合算で売上高5000億」JMUの意中の企業を推理」の著者

寺井 伸太郎

寺井 伸太郎(てらい・しんたろう)

日経ビジネス記者

2002年、慶応義塾大学を卒業し、日本経済新聞社に入社。東京や名古屋での企業担当などを経て、直近は決算を取材する証券部。15年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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