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三菱自・益子会長の笑顔は許されるのか

悲願達成?日産との資本提携に漕ぎ着けた三菱自動車

2016年5月16日(月)

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 「この男は、なぜ笑顔など浮かべていられるのか」。それが、率直な感想だった。5月12日、燃費不正問題に揺れる三菱自動車が日産自動車と開いた記者会見。資本提携の発表後、日産のカルロス・ゴーン社長兼CEO(最高経営責任者)が握手を求めると、三菱自の益子修会長兼CEOはにこやかに笑顔で応じた。フラッシュを浴びる十数秒間、白い歯を見せ続けた。資本提携したからといって、燃費不正が帳消しになるワケではないのだが――。

日産自動車との資本提携をまとめた三菱自動車の益子修会長兼CEO。悲願を達成したためなのか、自然と笑顔となった(写真:角倉武/アフロ)

 「この場に立っていることを光栄に感じる」。三菱自動車の益子修会長兼CEO(最高経営責任者)は5月12日、日産自動車との資本提携についてこう切り出した。

 燃費不正を巡るお詫びの言葉も盛り込みはしたが、目立っていたのは「商品ラインアップを拡充できる」「海外工場でも協業できる」などの前向きな言葉。日産のカルロス・ゴーン社長兼CEOが「三菱自は東南アジアで競争力がある」などと持ち上げた際も、益子氏は満足げに頷いていた。

 無理もない。未曾有の危機にある三菱自にとって、日産との提携にはそれだけの価値がある。

助け舟を出したのは「三菱」ではなく「日産」

 三菱自は2000年代前半、リコール(回収・無償修理)隠しで経営危機に陥った。このときは御三家(三菱重工業、三菱商事、当時の東京三菱銀行)を中心とする三菱グループに、カネ・ヒトの両面で助けてもらっている。益子氏自身、三菱商事の出身だ。

 今回は事情が違う。三菱重は客船事業の特別損失が膨らみ、2016年3月期の最終利益が前期比4割減となった。三菱商事も資源安などにより、前期は創立以来初の最終赤字に沈んだ。

 そうでなくても、日本の産業界では近年、コーポレート・ガバナンスの重要性が叫ばれるようになった。三菱自を救済するなら、三菱グループには自社の企業価値が向上するかどうか、明確な説明が求められる。「グループだから助ける」との理屈は通用しない。

 そこに助け舟を出したのが日産だった。

 自動車メーカーとの提携なら、資金や人材だけでなく、事業面の相乗効果が見込める。益子氏が記者会見で挙げたのは電気自動車(EV)と自動運転技術。日産はEV「リーフ」で世界ナンバーワンの販売実績を持つ。今夏発売のミニバン「セレナ」には、量産車として世界で初めて自動運転機能を実装する見込みだ。今回の提携は、三菱自にとっては願ってもない内容だった。

 だからといって、益子会長の笑顔は許されるのだろうか。

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「三菱自・益子会長の笑顔は許されるのか」の著者

藤村 広平

藤村 広平(ふじむら・こうへい)

日経ビジネス記者

早稲田大学国際教養学部卒業、日本経済新聞社に入社。整理部勤務、総合商社インド拠点でのインターン研修などを経て、企業報道部で自動車業界を担当。2016年春から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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