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「エネルギーテック」は花開くか

自由化で加速するエネルギーとITの融合

2017年6月6日(火)

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 「エネルギー業界についてよく知らないのだが、最近、日本瓦斯(ニチガス)の名前をよく聞く。どういう会社なんだ」。昨年、「日経FinTech(フィンテック)」の編集長と立ち話していた際に、こんな話題が持ち上がった。ちなみにフィンテックは金融(Finance)にIT(情報技術)を融合させた新しいサービスを指す。

 昨年、ニチガスはブロックチェーンと呼ばれる仮想通貨の中核技術の普及を目指す協会に加盟し、さらにガス料金を仮想通貨ビットコインで支払えるサービスを始めた。さらにフィンテックやAI(人工知能)などを手がけるメタップスというITベンチャーと資本業務提携までしている。保守的といわれるエネルギー業界にあって、IT導入に取り組むニチガスは特異な存在だった。日経FinTech編集長が「なぜガス会社がフィンテックなんだ」と驚くのももっともだ。

メタップスとの資本業務提携について説明する日本瓦斯の柏谷邦彦・常務取締役

 ただニチガスは早くからITに注目し、事業に取り入れてきた。2000年代には業務システムのクラウド化に取り組み、LPガス供給拠点を無人化して物流効率化を実現している。

大量に眠る宝の山

 都市ガス小売りの自由化を前に、その姿勢はさらに前のめりになった。ビットコイン決済の導入に加え、昨年9月には人気の無料通話アプリ「LINE」を使ってガス器具が購入できるサービスを開始。10月にはガス料金のクレジット払いの申し込みをスマホでできるようにした。「今年度中には、お客様の問い合わせにAIで対応できる仕組みも導入したい」とニチガスの柏谷邦彦常務取締役は意気込む。

 千葉県や埼玉県などでLPガスを供給して成長してきた同社は、自由化を機に都市ガス業界の盟主である東京ガスの牙城に攻め込んだ。もっとも都市ガス原料であるLNG(液化天然ガス)を受け入れる基地はない。東京ガスのエリアには家庭にガスを送り届ける導管網も持っていないし、営業拠点を豊富に抱えているわけでもない。ないない尽くしの同社が、東京ガスに対抗する上で最大の武器と考えているのが最新ITを導入したサービスや業務効率化だった。

 金融とITを融合した「フィンテック」に象徴されるように、ここ数年は既存の事業分野に最新ITを組み合わせて競争力を高めようとする動きが盛んになっている。たとえば、企業の人事分野では「HR(ヒューマンリソース)テック」、不動産では「不動産テック」、教育では「EdTech(エドテック)」といった具合だ。この流れに日本瓦斯の取り組みを位置づけるとすれば「エネルギーテック」とも呼べるかもしれない。

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「「エネルギーテック」は花開くか」の著者

飯山 辰之介

飯山 辰之介(いいやま・しんのすけ)

日経ビジネス記者

2008年に日経BP社に入社。日経ビジネス編集部で製造業や流通業などを担当。2013年、日本経済新聞社に出向。証券部でネット、ノンバンク関連企業を担当。2015年4月に日経ビジネスに復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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