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プーチンも注目! JCB、悲願の「国際ブランド」へ

海外発行枚数が2000万枚を突破、カギ握る「見栄」と「爆買い」

2015年6月22日(月)

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 ジェーシービー(JCB)は6月18日、8年ぶりにブランドメッセージを刷新した。従来、何を言いたいのかやや不明瞭だった「うれしいを、しっかり。」から、国際展開を強く意識した「世界にひとつ。あなたにひとつ。」に変わった。これに先立ち、クレジットカードの海外発行枚数が2014年度末に2000万枚を突破したと発表していた。国内偏重のイメージが強かった同社だが、2016年度末には海外発行枚数を3000万枚に引き上げる考えだ。

 「国際ブランド」と呼ばれる国際的に通用するクレジットカードの市場では、米国勢が圧倒的な覇権を確立している。そんな中、米国勢の支配力の強さを苦々しく見つめ、海外展開の強化をもくろむJCBにエールを送る意外な人物が海外にいる。

 「国内向けのサービスとして始まった日本のシステムは今や200カ国で利用できる。我々もやらねばならない」。ロシアのプーチン大統領は昨年、ロシア国内に向けてこう熱弁を振るった。ウクライナ問題に端を発する、カード業務を含めた欧米の金融制裁への対抗策として、独自のカード決済システムを構築することの重要性を訴えた。自前の国際ブランドがあれば、米国に首根っこをつかまれずに済む。そんな思惑がある。プーチン大統領の言う「日本のシステム」とは、JCBのクレジットカードにほかならない。

海外比率は10年で3倍

 JCBが海外に進出したのは1981年にさかのぼる。20年近く前、筆者が初めて海外旅行に行ったとき、「JCBは海外であまり使えないから、VISAのクレジットカードを作っていくべし」と言われたものだ。このときの印象から、どことなく「JCB=国内」とのイメージを今日に至るまで引きずってきた。だが2000万枚という数字を耳にして、JCBの海外シフトは想像を上回るスピードで進んでいるように感じた。

 クレジットカードの世界シェア(2013年時点、日本経済新聞の推定)は、米ビザが59.6%、マスターカード・ワールドワイドが28.9%、アメリカン・エキスプレスが9.1%と、米国に本拠を置く3社で97.6%を占める。翻ってJCBのシェアは2.1%にすぎず、ライバルの背中は果てしなく遠い。だが、プーチン大統領にこう言わしめるまでに認知されるようになったことは前向きに評価すべきだろう。

 JCBの海外発行枚数は2014年度に2008万枚となり、前年度から16%増えた。総発行枚数に占める海外比率は22%と、10年前の7%から3倍になった。中国、韓国、台湾の東アジアが大半を占める。海外での取扱額は2014年度に前年度比43%増の7兆円、取り扱い店舗数は、同7%増の1955万店である。

 海外業務は現地の提携金融機関が担う。提携先が、会員獲得、カード発行、加盟店確保などを手掛け、JCBはブランドのライセンスを付与する。近年、JCBはトップダウンで海外強化に力点を置いており、提携先の拡大を急いでいる。具体的な提携先の数は明らかにはしていないが、結果は事業の成長が証明している。

海外会員は3年間で倍増した
JCBカード会員数の推移
(注)国内外の内訳は2011年度から開示

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「プーチンも注目! JCB、悲願の「国際ブランド」へ」の著者

寺井 伸太郎

寺井 伸太郎(てらい・しんたろう)

日経ビジネス記者

2002年、慶応義塾大学を卒業し、日本経済新聞社に入社。東京や名古屋での企業担当などを経て、直近は決算を取材する証券部。15年から現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師