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地銀再編の不都合な真実

「対等型」ゆえに縮まぬ距離感

2015年6月23日(火)

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東京TYフィナンシャルグループと新銀行東京が経営統合すると発表した。石原慎太郎元都知事の主導で作られた都営銀行の処理が最終局面に入るが、そもそも東京TYが傘下に持つ東京都民銀行と八千代銀行が合併するかどうかですらいまだ不透明なままだ。地銀再編は金融危機の頃の「救済型」ではなく、健全行同士の「対等型」が広がり始めており、主導権をどちらが握るかという争いが生じている。

新銀行東京の常久秀紀社長(左)と握手を交わす東京TYフィナンシャルグループの柿崎昭裕社長(中央)、酒井勲会長(写真:共同通信)

 6月12日、東京都民銀行と八千代銀行を傘下に持つ地方銀行グループ、東京TYフィナンシャルグループ(東京TYFG)と、東京都が設立した新銀行東京の経営統合会見の席でこんなやりとりがあった。

記者「子銀行同士でも切磋琢磨していくと過去に発言していたが、その考えは変わっていないのか?」

酒井勲・東京TYFG会長(八千代銀出身)「考えは基本的に変わっていない。厳しい競争の中でも生き残っていくための努力は当然やっていかなければいけない。それは子銀行同士でも変わらない」

柿崎昭裕・東京TYFG社長(東京都民銀出身)「3行をどうしていくかということについては、最終的に一行に集約する可能性も含めて考えていきたい」

 会見では、単独での成長戦略が描けない新銀行東京が、東京TYFGの傘下行と将来的に合併する方向性までは示した。ただ、東京都民銀と八千代銀のどちらと合併するのか、そもそもその両行が合併するのかどうかといった点はすべて不透明なままだ。東京TYFGが発足したのは2014年10月だが、冒頭の会長・社長の発言のように、傘下2行の間にはいまだ微妙な距離感が漂っているように感じた。

地銀再編は「救済型」から「対等型」へ

 1990年代のバブル崩壊と2008年秋のリーマン・ショックによる2度の金融危機を経て、地銀は合従連衡を繰り返してきた。不動産への過剰な融資による不良債権や、急激に値下がりした有価証券などを抱えた地銀が経営難に陥り、近隣の有力地銀が実質的に吸収する形で合併するケースが多かった。

 公的資金なども駆使して金融危機はひとまず乗り切ったが、今度は人口減少と地方経済の縮小を見据え、業績に問題のない地銀同士が持ち株会社を作る形での経営統合に踏み切っている。東京TYFGが統合を発表して以降も、横浜銀行と東日本銀行、鹿児島銀行と肥後銀行などが続いた。

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「地銀再編の不都合な真実」の著者

杉原 淳一

杉原 淳一(すぎはら・じゅんいち)

日経ビジネス記者

2005年、日本経済新聞社に入社し、大阪経済部に配属。2009年に東京に異動し、経済部で銀行や農林水産省、財務省、金融庁などを担当。2015年4月から日経ビジネスで金融機関を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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