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IoT時代の「胴元ビジネス」って何だ?

またプラットフォーム戦争で日本企業は負けるのか

2016年6月27日(月)

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 先日、都内で開かれたIoT(モノのインターネット)のセミナー。質疑が始まると、すぐに1人の男性が手を挙げて、こう質問した。「技術革新については分かりました。それで、IoTで一番儲かるのは誰なんでしょうか」。

 ストレートな質問だが、世のビジネスパーソンが一番知りたい内容だと思った。壇上の講師は「あらゆる産業が変革を求められ、変われば恩恵を得られる」と答えたが、質問者は納得した様子ではなかった。

 結局、IoTで儲かるのは誰なのか。日経ビジネス5月23日号の特集「データ資本主義」の取材で、こんな問題意識を持っていた。

 IoTは、あらゆるモノがインターネットに繋がる概念だ。スマートフォンだけでなく、クルマや医療機器、薬、服などにセンサーが付き、様々なデータが集まり、そのデータを解析することで新たなサービスが生まれる。モノ自体の付加価値も上がるとされる。

日立製作所も5月に発表した中期経営計画で、「IoT時代のパートナー」を目指す姿と位置付けた(写真:つのだよしお/アフロ)

 調査会社のIHSテクノロジーの推定では、2013年時点で約158億個だったインターネットにつながるモノの数は、2020年までに約530億個まで増える。それらにセンサーが複数個ずつ付くとすれば、センサーを製造するメーカーに商機はあるだろう。

 ただし、そもそもIoTが実現可能になったのは、モノに設置する通信機器やセンサーのコモディティー化が進み、安価になったから。今後、センサー1個は数円、いや数銭になる可能性がある。センサーを単体で販売するビジネスに大きな旨みがあるとは思えない。だからこそ、村田製作所やローム、アルプス電気などの大手電子部品メーカーはこぞって、複数のセンサーを組み合わせたり高性能センサーを開発したりしながら、IoT時代の儲け方を探っている。

ロームが開発したセンサーモジュール。複数のセンサーが500円玉サイズに収まる(写真:スタジオキャスパー)

 IoTを利用して既存ビジネスを変化させるのも、儲ける方法の一つだ。特集でも紹介したように、つながるモノの数が増えれば増えるほど、サービスレベルは高まる。例えば全ての家の軒先に気圧センサーが付けば、天気予報の精度は飛躍的に高まる。クルマの渋滞情報予測、物流の最適化、インフラの老朽化予測と適切なタイミングでの改修…。既存のビジネスの合理化はあらゆる業種で現れるに違いない。

 その意味で、センサーやIoT製品やIoTを使ったサービスでの商機はある。しかし、それだけではない。

 プラットフォーム――。情報を一元的に集め、IoT製品に一斉に司令を出す、いわゆる「胴元」だ。「場」を提供することで、各プレーヤーからのフィーを手に入れる胴元が、結局、IoTでも最も「おいしい」のではないか。覇権争いが既に始まっている。

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「IoT時代の「胴元ビジネス」って何だ?」の著者

島津 翔

島津 翔(しまづ・しょう)

日経ビジネス記者

2008年東京大学大学院工学系研究科修了、日経BP社に入社。建設系専門誌である日経コンストラクション、日経アーキテクチュアを経て、2014年12月から日経ビジネス記者。担当分野は自動車、自動車部品。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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