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経費精算の電子化で“不正の臭い”はなくなるか

「舛添問題は防げた」 コンカー社長が起こす働き方改革

2016年6月28日(火)

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 平均的なサラリーマンは生涯のうち52日間を経費精算業務に充てている。領収書の糊付け作業は12日間。こうした経費精算業務は日本全体で人件費や領収書の保管費用など1.9兆円のコストになっている――。

 クラウドを使った経費精算業務支援サービスを手掛ける米コンカー。同社日本法人(東京・千代田区)はこのほど経費精算に関するアンケート調査結果を発表した。

 交通費や飲食代などの領収書を財布がパンパンに膨れるまで入れ、それが一定程度溜まったら紙に糊付けして一枚ずつ専用シートに内容を書き込む。スケジュール帳を繰り、数週間分の内容を思い出しながら一度に記入するサラリーマンも少なくないはずだ。特に外回りが中心の営業職などは、多くの時間を経費精算に割いていることだろう。

■経費精算額ごとに集計した平均作業時間(月間)
コンカーによる調査結果

 何でもスマートフォン(スマホ)で代替できるようになった今、もっと手軽に経費精算を済ませることは実現可能なのではないか。そんな素朴な疑問からコンカー日本法人の三村真宗社長に話を聞いた。

 「日本でもようやく2017年1月からスマホで撮影した領収書を使って経費精算できるようになりますよ。細かな規定は今後決まりますが、基本的に紙の領収書は必要なくなる訳です」

野村ホールディングスやKDDIなど、500社を超える顧客企業の経費精算業務を支援するコンカー日本法人の三村社長

 日本の経費精算システムの電子化は欧米と比べ、大きく遅れていた。

 かねてから限定的に電子化は認められていたが、3万円未満の領収書に限り、しかも国が厳格に定めた仕様を満たした「原稿台付きスキャナー」の利用が必須だった。

これまで「電子化」対応企業はわずかだった

 つまりスマホやデジタルカメラ(デジカメ)で撮影したものは使えず、会社に設置された専用の原稿台付きスキャナーで領収書を読み取る必要があったのだ。

 経費精算のために会社に戻って作業を行わないといけないため、従来のアナログ時代とサラリーマンの手間はほとんど変わらない。実際、「電子化」の対応企業は130社にとどまっていた。昨秋に一部法改正があり、「3万円未満」という金額の制限は撤廃されたが、状況は大きく変わっていない。いわば名ばかり電子化がまかり通っていた。

 最近、欧米に海外出張した際に多用するようになった米ウーバーテクノロジーズのタクシー配車アプリ「Uber(ウーバー)」。流しのタクシーが捕まりにくい欧米で、配車から精算までをスマホだけで済ますことができる利便性から記者は重宝しているが、日本に戻って経費精算する時に少々困ったことになる。

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「経費精算の電子化で“不正の臭い”はなくなるか」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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