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ギリシャ危機、真の病巣は「バラマキ年金」にあり

ウソにごまかし…夢見るギリシャ政治家はいつ目覚めるのか

2015年7月3日(金)

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古代ギリシャのパルテノン神殿。宴はとっくに終わっている

 巨額の財政赤字に苦しむギリシャに対して、EU(欧州連合)やIMF(国際通貨基金)、ECB(欧州中央銀行)は6月30日で金融支援を延長しなかった。ギリシャはIMFへの返済を延滞させ、先進国では初のデフォルトに近い衝撃を世界に広げた。その原因は実は、ギリシャの手厚い年金にあった。高齢者に飴を配り、国民の意を迎えようとする政治の連続が、国を破綻の縁に追い込んだ。

 ギリシャ神話は、世界誕生の物語である「創世神話」、ゼウスを主神としたオリンポスの神々が活躍する「神々の物語」、そして英雄や半神など人間が主役の「英雄の物語」からなる。

 このうちの「神々の物語」は、神々の出生から恋愛、冒険談、悲話にまで及び、神々は嫉妬に諍い、意地悪も平気でする。そして「英雄の物語」では、神々が英雄たちをある時は手助けしながら、またある時には苦難を与え、気紛れに翻弄する。

 神は人のようであり、人でありながら超越的な力を持つ英雄は神のようでもある。この壮大な叙事詩は、現(うつつ)と夢はどこかで溶け合っているのではないか、という錯覚をも抱かせる。

 今、世界を揺るがすギリシャ危機には、「現実」を司るはずのギリシャの政治家達が夢の迷宮に迷い込みすぎたのでは、と思わせるものがある。例えば年金である。

現役世代の所得の8割を得られる年金

 巨額債務を抱え、欧州通貨危機の震源地となってきたギリシャが6月30日、IMFからの借り入れの返済を延滞。同時にIMF、EU、ECBから金融支援の延長を打ち切られた。先進国では初と言われるデフォルト(債務不履行)にも相当しそうなギリシャ問題は世界経済に衝撃を与えたが、同国の巨額財政赤字の原因は、実は大きすぎる年金にあった。

 順を追って説明してみよう。ギリシャ問題の発端は2009年秋、ギリシャの名目GDP(国内総生産)比の財政赤字が、それまで公表していた3.7%ではなく、12.5%(その後13.6%に修正)であると発覚した事にある。ユーロに加盟するには、財政赤字を3%以内、公的債務残高を同じくGDP比で60%以内に抑える必要があるが、それをごまかしていたのである。

 一国の政府が最重要な財政の数字を偽装すること自体、「それは現実か」と思わせるものだが、「現実離れ」は、それだけではない。

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「ギリシャ危機、真の病巣は「バラマキ年金」にあり」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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