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ベトナムのインフラ構築最前線で見た中韓の台頭

「日本は技術力で優位」思い込みはNG

2017年7月18日(火)

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地下鉄工事現場の地上にはホーチミン人民委員会庁舎など歴史的建造物が多い

 もうすぐ夏休みの季節。旅行先としてアジアの国を選ぶ人も多いだろう。先日はその中の一つ、ベトナムを訪れる機会があった。経済成長著しいこの国ではインフラの整備が国としての急務となっている。建設現場を歩いて見えたのは、アジアで戦う日本企業の技術力の高さと中韓勢の台頭だ。

 東京から飛行機で6時間。着いたのはベトナム最大の経済都市、ホーチミン。深夜に到着し、その日は空港からホーチミン市内のホテルへ直行して宿泊した。翌朝起きて外の様子を見てみると、道路を埋め尽くすほどのバイクの数に驚いた。運転手同士の肩がぶつかるのではというくらいの密度で走っている。二人乗りは当たり前。なかには父親が前方に子供を抱えて運転し、後ろに子供、母親、その後ろにまた子供、なんていう乗り方をしている家族もいる。クラクションは「通りまーす」くらいの軽い意味で使うものだから、そこら中で鳴り続けていて誰が誰に対して鳴らしているのかもわからない。そのような酷い交通の実態を国も真剣に受け止め、インフラの整備に動いている。

 その一つが「都市鉄道1号線」プロジェクトだ。ホーチミン市の中心部であるベンタン市場前から、国道1号線に沿って北東部のスオイティエンまでを結ぶ鉄道で、2020年の開通を目指している。全長19.7㎞のうち、ホーチミン市内の一部区間が地下鉄になっている。この「オペラハウス駅」と「バーソン駅」間の地下鉄トンネル工事を請け負っているのが日本の清水建設と前田建設工業のJV(共同企業体)だ。

地盤は軟弱、地上には歴史的建造物

 今回は建設中の地下鉄駅舎と、地下トンネルを掘り進めるシールドマシンと呼ばれる機械を見せてもらった。このコラムで前回、東京都内で地下配管用のトンネルを掘っているシールドマシンについて書いたが、今回は地下鉄用なのでよりスケールが大きい。バーソン駅の建設予定地から地下へ降りていくと、巨大なシールドマシンが姿を現した。東京都内で見た際はすでに掘り進んでいる状態だったのでマシンの背面しか見ることができなかったが、今回は発進前だったので側面も見ることができた。一見するとシンプルなデザインで、大きなジェット機のエンジンのようだった。

 この地下鉄区間は都市鉄道1号線の中でも特に難易度の高い工事だ。現場のすぐ近くにはサイゴン川が流れており、少し土を掘るだけで水が湧き出てくるほど地盤が軟弱。おまけに地上には100年以上前に建設された人民委員会庁舎やオペラハウスなど歴史的建造物が並んでおり、これらの建築物は基礎工事が不十分だという。道路工事の振動で周囲の建物が傾くなんてことは珍しくない。日本企業の代表としてそれは何としても避けなければならないことであり、逆に日本の技術が信頼されているからこそ任されたとも言える。

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「ベトナムのインフラ構築最前線で見た中韓の台頭」の著者

浅松 和海

浅松 和海(あさまつ・かずうみ)

日経ビジネス記者

2013年日本経済新聞社入社。整理部で2年間紙面編集をしたあと、証券部で化学業界や株式相場を担当。2017年4月から日経ビジネス記者に。ウリ科が苦手。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士