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参院選・福島選挙区、小泉進次郎パワーも届かず

現職大臣が破れた現場、最後の3日間

2016年7月19日(火)

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 7月10日に投開票が行われた参院選では、「アベノミクス」の成果などを強調した自民党・公明党の与党が大勝する結果となった。ただ、現職大臣2人が再選に挑んだ福島・沖縄の両選挙区では対立候補が勝利し、政権に対する有権者の厳しい視線も浮き彫りに。今回、記者は激戦となった福島選挙区に入り現場を取材。候補者の訴えや当落の模様などを追った。

 記者が福島に入ったのは投開票を2日後に控える7月8日の夜。東京から新幹線で約1時間半のJR福島駅に降り立つと、駅近くの居酒屋などはすでに会社帰りのビジネスマンや大学生らしき若者たちで賑わっていた。この日は夕刻に民主党の現職、増子輝彦氏が福島駅前で演説を行っていた模様で、居酒屋の来店客からは選挙についての会話も聞こえてきた。

岩城光英法務大臣(左端)の応援に駆け付けた小泉進次郎衆院議員(左から3人目)

 今回の選挙では民進党から増子氏、そして自民党からは現職の法務大臣である岩城光英氏が出馬。定数が前回までの2から1に減ったことで、かつてない激しい戦いが繰り広げられた。現職閣僚を落とすわけにはいかない自民党は安倍晋三首相をはじめ党の大物が続々と応援に入る一方、増子氏は野党の統一候補として共産党や社民党の支持も受け、打倒与党に執念を燃やしているという状況だった。

 アベノミクスや安保法制など全国で舌戦が繰り広げられたテーマに加え、福島で特に焦点となったのが2011年の東日本大震災、そして東京電力の福島原発の事故を巡る復興・復旧だ。特に民主党(当時)の政権下で発生した原発事故については当時の政権の対応が大きな批判を招いた経緯もあり、もともと原発推進派だった増子氏は今回の選挙戦で「反省」の言葉を積極的に発信。一方の岩城氏は「復興の加速化」を主題として掲げ、現政権の取り組みへの支持を訴えた。

小泉氏に黄色い声援

 記者が実際に選挙戦の現場取材に入ったのは翌7月9日から。午前8時に福島市内で最後の遊説を始めた岩城氏の選挙カーを追い、福島市、伊達市、南相馬市などを巡った。

 岩城氏が演説などで繰り返し訴えたのが、ふるさと福島の魅力と復興の実績だ。「豊かな自然環境に恵まれ、米も野菜も果物もおいしい。私が好きな日本酒もうまい。世界に誇る観光資源も擁しています。そのふるさとの復興加速化を今止めるわけにはいかないんです。どうか、わたくし岩城にお力添えをお願いします!」。各地でこうした言葉を繰り返しながら、広い福島県内を駆け巡った。

 この日は選挙戦最終日で、かつここまで劣勢が伝えられていた岩城氏にとって、逆転を賭けた最後の一踏ん張りが必要。そこで強力な助っ人として招いたのが、自民党で絶大な人気を誇る小泉進次郎衆院議員だ。小泉氏は午前中の伊達市、川俣町、南相馬市の3カ所の会場に同行し、岩城氏の応援演説を行った。

小泉氏は主婦らがスマートフォンで撮影したがるほど大人気

 あいにく小雨が降り続く天候だったが、各会場とも小泉氏を一目見ようと多くの有権者が詰めかけ、登場するや否や主役の岩城氏をそっちのけで黄色い声援を送る主婦らも多数。スマートフォンで写真を撮影したり、サインを求めたりする人も目立った。

 際立ったのは小泉氏の演説の巧みさだ。伊達市では名産品である桃を食べながら、川俣町では同じく名物の軍鶏を引き合いに出しながら福島の食がいかに豊かかを力説。小学生の姿を見つけると壇上から声をかけ、「小学1年生が中学1年生になるまでの6年間。この大事な期間を誰に任せるかを決めるのが今回の参院選なんです!」と訴えた。

 加えて目立ったのが鋭い野党批判だ。共産党議員が防衛予算を「人殺しの予算」と表現した問題を取り上げ、「大震災で身を削って働いた自衛隊の皆さんにそんなことが言えるのか」と強調したり、野党の統一候補擁立を念頭に、「民進党は目先の選挙のことだけを考えて共産党と組んでいる。自民党は野党時代に絶対にそんなことはしなかった」と話したり。聴衆の多くは自民党支持者だったのだろうが、会場からは「よく言った」「その通り」と合いの手も上がっていた。

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「参院選・福島選挙区、小泉進次郎パワーも届かず」の著者

河野 祥平

河野 祥平(こうの・しょうへい)

日経ビジネス編集記者

2006年日本経済新聞社入社。社会部、消費産業部などで警視庁、ネット業界などを担当。直近では企業報道部でビール・清涼飲料業界を取材。2015年4月から日経ビジネス。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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