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悲劇のゆるキャラ、「ますますくん」の復権なるか?

郵便局の投信販売10年史

2015年7月27日(月)

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 世は空前の「ゆるキャラ」ブーム。2007年にブレイクした滋賀県彦根市のキャラクター「ひこにゃん」を始め、「ふなっしー」や「くまモン」を知っている人は多いだろう。しかし、今を遡ること10年前。日本郵政公社(現・日本郵政グループ)が満を持して世に送り出し、金融の荒波に翻弄された悲劇の元祖ゆるキャラがいる。その名も「ますますくん」だ。

かつてはいろいろなイベントに引っ張りだこだった…。足がなまめかしい(写真:時事)

 2005年10月、郵政公社が投資信託の販売を始めるのに合わせて誕生したキャラクターで、オフィシャルホームページによると岐阜県の山奥出身。枡に手足が生えた造形とつぶらな瞳がどことなく愛嬌を感じさせる。現在はゆうちょ銀行のキャラクターだ。

 当時、郵政公社は新たな収益源として郵便局での投信販売に力を入れており、ますますくんも各地のイベントに引っ張りだこだった。2005年は景気が上向いていたこともあって、各金融機関がこぞって投信を売っていた。その中でも郵便局の販売力は驚異的で、販売開始からわずか1年半で積み上げた純資産残高は8500億円超。当時取材していた関西の地方銀行や信用金庫の幹部が、郵便局の勢いに舌を巻いていたのをよく覚えている。

リーマンショックで急減速

 しかし、ますますくんの快進撃も長くは続かない。2008年のリーマンショックにより、それまで販売してきた投信の多くに損失が発生。郵政公社は既に日本郵政グループになっていたが、投信販売にはそれまでのように力を入れることがなくなった。その証拠に、2015年3月末時点の投信の純資産残高は約1兆1000億円。8年近くかけて2500億円程度しか伸びていない。

 短期間で急激な値下がりを経験した投信の販売は、郵便局員にとってある種のトラウマになっている、と指摘する声もある。その象徴だったますますくんも「戦犯」として表舞台から姿を消し、今では郵便局店頭でたまに見かける程度の存在になった。

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「悲劇のゆるキャラ、「ますますくん」の復権なるか?」の著者

杉原 淳一

杉原 淳一(すぎはら・じゅんいち)

日経ビジネス記者

2005年、日本経済新聞社に入社し、大阪経済部に配属。2009年に東京に異動し、経済部で銀行や農林水産省、財務省、金融庁などを担当。2015年4月から日経ビジネスで金融機関を中心に取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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