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満室ホテルは15時に電話せよ

記者も実感した出張族へのしわ寄せ

2015年9月2日(水)

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 「お探しの宿泊施設は見つかりませんでした。条件を変えて再度検索してください」。6月下旬、記者が大手宿泊予約サイトで札幌市内のホテルを探していた時の話だ。札幌へ出張が決まり、翌週のホテルを探していた。何気ない平日でしかも1週間後に泊まるホテルは簡単に見つかると思っていた。

 だが甘かった。いつものように宿泊予約サイトで「1万円以下」で部屋を探すと、上記のようなメッセージが表示され見つからない。会社規定の出張旅費よりも高い1泊1万5000円以下に広げても見つからない。2万円以下でも同じ。

出張で一泊6万7000円は…

 システムエラーかと思い、3万円以上にまで対象を広げるとぽつぽつと出てきた。中でも驚いたのが約6万7000円の部屋。スイートルームでもなく、ごく一般的なツインルームだった。宿泊費には定価があるはずだが、その3倍以上になっていた。

 さすがに6万7000円の宿泊代を会社へ請求できない。いくつかのサイトを見ても、2万円以下が見つからず途方に暮れた。ダメ元で直接何軒かのホテルに電話したところ、1万5000円の部屋が見つかった。キャンセルで空いた部屋だという。規定の出張旅費を超え差額は自腹になるが、なんとか確保できた。

 札幌だけではない。東京や大阪、福岡など主要都市のホテルに空きがない。空いていても高額で出張族が泊まれない状況に陥っている。札幌出張はその現象を実体験した格好だ。

 原因と言われるのが訪日外国人の増加だ。2015年7月の訪日外国人数が前年同期比51%増の191万8400人で単月の過去最高を記録した。

 訪日客が数カ月前から部屋を確保するため、早々に満室となってしまう。直前にしか予定が決まらない出張族がいざ予約しようとしても見つからないのだ。

 ホテルにとっては収益が見込みやすく経営が安定するメリットはあるが、本来ならリピート需要が期待できる出張族にしわ寄せがきている。

 出張が多い会社員にとってホテル代はどう浮かせるかが腕の見せ所だった。宿泊代にクオカード数千円分を含めたホテルがあった。出張族はそのクオカードを換金するなどして飲食代に充てる裏ワザで懐を温めていた。そんな楽しみももはや難しく、出張費を浮かすどころか自腹を切らなければならない都市が増えている。

コメント5件コメント/レビュー

これを機会に、企業はテレビ会議システムの有効利用や、整備された新幹線や航空網を利用した日帰り出張に切り替えるべきだと思う。社内の打ち合わせであれば必須、顧客との打ち合わせも日帰りでの対応を基本とすべし。大体において、本当に宿泊での出張が必要なのか、出張を命令する立場の人はコストも考えるべきだ。出張にかかる費用は、交通費や出張手当に宿泊費、移動中にする事がなければ就業時間中に遊ばせている様なものである事を認識すべき。これらの費用を「自分の金ではない」と思っている会社ほど見直しが必要だ。(2015/09/02 13:55)

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「満室ホテルは15時に電話せよ」の著者

西 雄大

西 雄大(にし・たけひろ)

日経ビジネス記者

2002年同志社大学経済学部卒業。同年、日経BP社に入社。日経情報ストラテジー、日本経済新聞社出向、日経コンピュータ編集部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部記者。電機、ネットなどを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

これを機会に、企業はテレビ会議システムの有効利用や、整備された新幹線や航空網を利用した日帰り出張に切り替えるべきだと思う。社内の打ち合わせであれば必須、顧客との打ち合わせも日帰りでの対応を基本とすべし。大体において、本当に宿泊での出張が必要なのか、出張を命令する立場の人はコストも考えるべきだ。出張にかかる費用は、交通費や出張手当に宿泊費、移動中にする事がなければ就業時間中に遊ばせている様なものである事を認識すべき。これらの費用を「自分の金ではない」と思っている会社ほど見直しが必要だ。(2015/09/02 13:55)

観光立国を目指すなら適正なホテルの整備に努めるべきで、出張の手控えはおかしいですよね?日本の価格帯の安いホテルの質の悪さ(国際比較で)をもっと問題にすべきだと思いますが。(2015/09/02 10:53)

「訪日外国人が減る可能性は低い」でしょうが、尖閣・反日で中国人旅行者が激減したことがありましたね。中国の景気がこれ以上落ち込まないように、不景気の不満を反日に向けないように祈りましょう。(2015/09/02 10:12)

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