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街路樹が危ない、100本に3本は倒壊の可能性

ここにもあった高度成長期のインフラ劣化

2016年9月2日(金)

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 道路や橋梁、トンネルなど日本のインフラは1960年代、高度成長期に急ピッチで整備された。人口の急増や大都市化、モータリゼーションの進展に加え、1964年には東京五輪が開催されたことで東京を中心にインフラ整備のニーズが高まったことが背景にある。

 だが、それから50年が経ち、インフラの劣化が顕著になってきた。高速道路などでのコンクリート片の落下など、深刻な問題も起きている。

 そうした高度成長期の遺産とも言うべきインフラの劣化は、コンクリート構造物だけに留まらない。実は、街路樹も危ないのだ。

 高度成長期に多くの道路が整備されるのと同時に、都市空間における環境対策の観点から街路樹も植えられた。

 植えられたときには樹齢10~15年ほどだった街路樹も、今では60年以上。老朽化が進んでいる街路樹も多い。

 樹木にとって道路沿いに植えられることは、公園など広い土地に植えられるのに比べて過酷な状態だ。歩道の一部に植えられ周囲はアスファルトやコンクリートで固められる。樹木のすぐ下、道路の地下には水道やガス管などの設備もある。根を思い切り地中に張り巡らせることができない。

 地上ではクルマの排気ガスを浴び、背が高くなれば電線にあたり、枝を切られてしまう。樹木の表面は人やペットによって傷つけられる。クルマや自転車が突っ込んでくる危険もある。

 老朽化に加え、過酷な環境で過ごしてきたため、見た目には問題なさそうでも、実は内部が空洞化するなどして、倒木しやすくなっている街路樹も多いのだ。

横浜市では約3万本の街路樹を総点検

 この事態を受けて街路樹を管理する市町村や都道府県などの自治体は対策に乗り出している。

 例えば横浜市では2014年度から4年間に渡り、市内約2万8000本の街路樹を樹木医が点検するプロジェクトを始めた。

横浜市は市内約2万8000本の街路樹を樹木医が点検するプロジェクトを始めた

 契機となったのは2013年10月、台風による強風で市内の街路樹が根元から倒れた事件だ。乗用車に直撃し、運転していた男性が腰の骨を折る大怪我をしてしまったのだ。

 実際にどのような点検をするのか。どのような危険が潜んでいるのか。今年7月、このプロジェクトの現場に伺い、点検する樹木医に話を聞いてみた。

 向かったのは横浜市神奈川区の県道12号線。東急電鉄東横線の白楽駅にほど近く道路沿いには銀行や商店などが建ち並び、歩道は人通りが多い。調査した約2kmの区間には両側合わせて207本のユリノキが植えられている。多くが樹齢50年以上で電柱と同じくらいの高さまで成長している。電線に覆いかぶさるように葉が生い茂っている。

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「街路樹が危ない、100本に3本は倒壊の可能性」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師