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馬事公苑、ここにもあった五輪会場問題

会場変更に伴う意外な落とし穴

2016年10月7日(金)

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 東京都世田谷区にある馬事公苑。日本中央競馬会(JRA)が運営・管理する馬術競技場で、苑内には子供の遊び場や庭園、自然林などもある。これらは一般に開放され、区民の憩いの場になっている。敷地面積は約18ヘクタール、東京ドーム約4個分の広さだ。

 ここで来年から大規模な改修工事が始まる。工事期間は6年間。建物や馬術場、児童公園など多くの施設を全面的に改修する。2020年東京五輪・パラリンピックの馬術競技会場に決まったためだ。

 今年7月にJRAが開催した住民説明会に参加したある男性は「ここが東京五輪会場になるとは聞いていたが、ここまでの大改修が行われるとは想像もしなかった」と驚きを隠さない。改修の規模もさることながら、五輪までではなく五輪後も2年以上に渡って工事が続くことが衝撃だったようだ。

東京都世田谷区にある馬事公苑。2020年東京五輪・パラリンピックの馬術競技会場に決まり、来年から大規模な改修工事が始まる予定だ

 著者も馬事公苑の近隣に住む区民の1人。この改修工事を巡って日々感じていることを交え、東京五輪会場を巡る問題を取り上げてみたい。

かつての五輪会場だが、今のままでは使えない

 この馬事公苑が東京五輪の馬術競技会場に決まったのは昨年2月のこと。大会組織委員会はコスト削減などの観点から、既存施設の有効活用を検討し、当初予定した夢の島競技場(東京都江東区)からの変更を決めた。

 馬事公苑は1964年東京五輪で馬術競技の会場だった。そのため「わざわざ新たな会場を新設せずとも、馬事公苑を使えばよいのではないか」と考えるのは自然の発想と言える。だが、前回の東京五輪から50年以上が過ぎ、現在の馬術競技の国際大会基準に適合していないなど馬術場の改修の必要性は指摘されていた。また、建物も老朽化しており、全面改修する運びとなった。

 前回の五輪会場に変更するので「仮設スタンドなどちょっと手直しすれば、すぐに使えるのではないか」と思えてしまうが、実際にはそれでは済まない。結局、新しい場所に会場を整備するのと同様の大規模な工事が行われることになるのだ。そのため、近隣住民への説明会では、設備の規模や建物の高さに対する疑問の声が住民から上がった。

 さらに、馬事公苑特有の問題として、馬術競技場からの砂埃の飛散や悪臭の問題がある。馬術競技場には砂が使われインドアでなければ、競技中や練習中にかなりの砂埃が立つ。強風時も同様だ。馬が利用する厩舎や堆肥置き場からは悪臭が発生する。

 馬事公苑の周辺は住宅密集地で、以前から砂埃の飛散や悪臭は問題視され近隣住民には一定の被害が及んでいる。現在より規模を拡大した馬術練習場として五輪後も整備されるため、住民の間で被害拡大の懸念が広がっているのだ。

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「馬事公苑、ここにもあった五輪会場問題」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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